#AQM

あ、今日読んだ漫画

#カグラバチ 5巻 評論(ネタバレ注意)

「斉廷戦争」から15年。

戦争を終わらせた六振りの妖刀を世に送り出した日本随一の刀匠・六平国重は、息子を見習い弟子に刀を打ち続ける穏やかな日々を過ごしていた。

が、「毘灼」を名乗る妖術士集団に工房を襲われ、六平は死亡、回収され秘蔵されていた六振りの妖刀も強奪され、14歳の息子・チヒロだけが遺された。

3年後、生き残ったチヒロは、父の仇である「毘灼」を追い、奪われた六振りの妖刀を回収すべく、名工・六平国重が遺した七振り目の妖刀を手にとっていた。

「刀社会」となり妖術士が跋扈し裏社会と繋がる日本と東京、妖術とそれの源となる「玄力」、妖術を駆使し取り締まる国家機関「神奈備(かむなび)」、不死の力を持つ鏡凪一族の少女。

六振りの妖刀が持つ力とは、「斉廷戦争」とは誰と誰の戦いだったのか、チヒロの出生が「斉廷戦争」の終戦前後と符合することに何か意味があるのか。

という週刊少年ジャンプ本誌連載のバトル漫画。

『カグラバチ』5巻より(外薗健/集英社)

剣戟アクションというよりは能力バトル寄り、過去のジャンプのいろんな大ヒット作の匂いがして「どれのアシスタントだったんですか」と訊きたくなるような、画面はあらゆる意味で近年の正統派ジャンプ・バトル漫画という感じ。

作品のカラー的にはダーク系で、低年齢層向けよりは『BLEACH』『呪術』寄りでしょうか。

「悪・即・斬」でテンポの良く、2巻でその時点でのラスボスを倒す展開もそうですが、ジャンプバトル漫画の「メタ獲り」というか、従来のジャンプ・バトル漫画の

「どうせそうなるってわかってるのに、もったいつけた、かったるいやりとり」

が省略されたスピーディな展開。

『カグラバチ』5巻より(外薗健/集英社)

主人公たちが戦ってる間に、読者は

「こいつに勝ったら次どうなるのかな、誰と戦うのかな」

と既に「次」を考えてたりしてたんですが、そこにギアを合わせに行ってる感じ。

妖刀や妖術、その基となる玄力、の制約というかルール、限界がまだ示されていないので、バトル展開や強さの根拠のロジックとしては頭脳戦や駆け引きよりも作者の匙加減、「より上位に覚醒したもん勝ち」みたいなとこはあります、まあそんなジャンプ・バトル漫画はこれまでも今もたくさんありますね。

国家機関「神奈備」すら恐れる能力を持った漣家、その家業たる年に一度のオークション「楽座市」にかけられる、奪われた妖刀「真打」、そして「淵天」。

これを奪回すべく、チヒロたちは会場である漣家施設の地下深くに隠される扉を目指すものの、行手には漣家の能力者たち、神奈備の刺客、そして毘灼の印を持つものまでが立ち塞がる…

ということで、バトル、バトル、バトルの殴り込みを経て、「楽座市」編が完結。

『カグラバチ』5巻より(外薗健/集英社)

漣さんは、「楽座市」という無くても漣さん家以外は誰も困らない事業に対する使命感と誇りが最後まで謎でした。

国や社会を支えていたわけでもなし、漣さん家が私腹を肥やす以外には何の役にも立たない仕事に、どういう心理であそこまでプライドと情熱を感じられていたのか、割りと真剣に謎。

展開的には、『鬼滅』でいうところの「鬼殺隊」にあたる組織「神奈備(かむなび)」に5冊をかけて主人公がようやく合流、近年のジャンプ・バトル漫画の得意分野の組織戦に移行、というところ。

『カグラバチ』5巻より(外薗健/集英社)

フリーで暴れ回った主人公に対し、神奈備の親方会議が、主人公に虚仮脅しをいろいろカマしてきますが…

妖刀の前・所有者を厳重に警護している…って、そもそも六平国重が殺された時に、神奈備は何をしてたんでしょうか…

とか思いながら読んでるうちにさっそく、「慚箱」と呼ばれる重点警備拠点が壊滅。

もう会議出てる幹部のおっさん、行って「毘灼」の一人も倒してこいよwww

漣家に対して長年手をこまねいていたり、むざむざ六平国重を殺されたり、「7本目の妖刀」の存在も知らなかったり、「慚箱」もさっそく壊滅したりと、主人公の引き立て役集団とは言え、ちょっと無能すぎるのでは…

『カグラバチ』5巻より(外薗健/集英社)

今までのジャンプ・バトル漫画だと「●番隊の隊長」とか「鬼殺隊」の「柱」みたいな「頼れる兄貴・姉貴・師匠」の愛されキャラの宝庫になるのが定番だったんですけど、既に登場済みの緋雪が「最高戦力」と称されていることもあり、あとの残りは「幹部会議でイキってる老害っぽいおっさん」ばっかりなのも意図的にやってんでしょうか。

「八なんとか衆」みたいな名前も今のところなし。たしか「大佐」とか階級あるんでしたっけ。

「頼れる兄貴・姉貴・師匠」は「妖刀の前・所有者」たちのポジションなのか、

「漣家もクソだったけど神奈備もクソ、主人公チーム以外全員クソ」

という、主人公と読者のムカつきをシンクロさせて、

「行けチヒロ!おっさんらに吠え面かかせたれ!!」

と感情移入させるための準悪役なのかw

アレですかね、「斉廷戦争の回想シーンになったら活躍させる要員」なんかしらん。

『カグラバチ』5巻より(外薗健/集英社)

何はともあれ、「妖刀の前・所有者」の登場が楽しみ。

こっからがこの漫画のサビの始まりですかね。

 

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