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あ、今日読んだ漫画

#メダリスト 12巻 評論(ネタバレ注意)

現役時代を不完全燃焼で終えた新米コーチ・明浦路 司(あけうらじ つかさ)(26歳♂)が、高い身体能力を持ち競技への情熱を燃やす小学5年生の少女・結束(ゆいづか) いのりと出会う、フィギュアスケートもの。

『メダリスト』12巻(つるまいかだ/講談社)

基本シリアス進行ながらこまめにコメディで空気を抜いてくれて、エモくて泣けるのと同時に読んでて楽しく、読みやすい。

氷上で火花を散らすというより火を吹くようなライバル関係なのに、リンクを降りるとツンデレほのぼの仲良しコメディなの、良いですよね。

TVアニメ化、絶賛放送中。

講談社「アフタヌーン」作品であるにも関わらず、「講談社漫画賞」より先に他社の「小学館漫画賞」を受賞してしまう珍現象も発生。

『メダリスト』12巻(つるまいかだ/講談社)

「小学生編」≒「ノービス編」が終わり、近巻から「中学生編」≒「ジュニア編」。

前巻ではジュニアの国際舞台で活躍し頭角を表すいのりの近況が描かれましたが、今巻は毛色を変えて、巻の半分を使って、いのりのライバル・狼嵜 光(かみさき ひかる)のエピソードを、本人の目線・モノローグを交えながら。

トップに立つ孤高の天才でヒロインのライバル、というポジションで、『ガラスの仮面』の姫川亜弓ポジション。

『メダリスト』12巻(つるまいかだ/講談社)

光は今巻で所属クラブを移籍、コーチ兼同居一家として長く一緒に暮らした名古屋の鴗鳥家を離れ、東京へ。

金メダリスト・ライリーが東京で興した新興クラブ、スポーツ校、寮生活。

マシーンのよう、というよりはダークファンタジーじみた強さで描写される光の、人間らしさを描くには絶好のタイミングを切り取ったエピソード。

新しい環境と挑戦に向かう高揚と、別れの寂しさ、心細さ、『魔女の宅急便』みたいな。

『メダリスト』12巻(つるまいかだ/講談社)

作者の「この子の描写も手を抜かずに力入れていきまっせー!」という気合いを感じつつ、姫川亜弓の故事を思い出すに「狼嵜光が負ける物語の準備」が始まったようにも感じます。

自分この子好きなんで、できれば競技以外の面での苦労をあまり背負わせないであげて欲しいな、と思います。

物語の方は、前回の全日本ノービスから1年が経ち、勝負の舞台は全日本ジュニアへ。

ノービスからジュニアになって、「無垢な子どもの憧れ」的な描写が、全盛期年齢により近づいて本格的な「勝負」の描写になってきました。

『メダリスト』12巻(つるまいかだ/講談社)

同年代の他のスポーツと比べてフィギュアスケートは本当に全盛期の訪れる年齢が早く、作中、あと3年もすればいのりも光も五輪に出られる年齢なんでしたっけ。

スケーティングの描写も迫力も増して、衣装もより華やかに。

描くの大変そうですけど、解説セリフを読む前から絵が目に入った時点で「すげー」って思わされる、「スケーティングの凄さの説得力」への絵の貢献が増したように、平たくいうと、巻を追うごとにより技巧的に表現の幅が増えて「絵が上手く」なっていってるように感じます。

『メダリスト』12巻(つるまいかだ/講談社)

美を表現する競技を描くのに相応しい見応えがある画面が眼福な反面、過去のいろんな作家が思い出されてしまって、月刊連載とはいえ、作画コスト、作者の健康と連載継続に支障がない程度に、どうかほどほどに…。

 

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