独身アラフォーの装丁デザイナー・筒見に、芸大時代に恋仲なりかけで音信が途切れ最近亡くなった安奈の娘・くるみが「母が大好きだった人のことを知りたい」と絡んでくる。
という、影と哀愁を背負ったイケメン中年にかつて愛した女そっくりの若くて可愛い娘さんがグイグイ迫ってくる、おっさんと女子高生の恋愛もの。
高校以来、筒見の腐れ縁の良き友人を演じてきた同じくアラフォーの絵里、意を決して筒見に告白。くるみは筒見への気持ちを自覚して三角関係に。くるみの放蕩親父が日本に帰国。
筒見と絵里がつきあいだし、くるみは告白する前にフラれた形に。が、筒見は心のどこかで安奈の影をくるみに重ねてしまい…
スマホが登場・女子高生のスカート短い・山手線が新型車両になってる点を除けば、テイストは90年代に読んでいた原秀則と変わらず。線はちょっとすっきりした?
恋愛ものは時にキャラの批判されるべき錯誤でドラマが動きますが、定番の「ヒロインからグイグイ行く」理由も一応なくなった中、彼女持ちの中年男性が女子高生と恋愛する話が、現代を舞台に読者の感情移入をさまたげずにいかに描かれるか。
キャラよりも「原秀則がどう描くか」に興味がいってしまうw
aqm.hatenablog.jp