#AQM

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#世界か彼女か選べない 9巻 【完】 評論(ネタバレ注意)

いい表紙だ。

雑にまとめると、8年前の事故で無意識の超常能力に目覚めた幼馴染のハルヒに告白しようとしたら、エロ長門に「世界滅びるから私で我慢しとけ」と止められたキョン、的な話を「ToLOVEる」っぽい絵で。Wヒロイン推しの超常現象ラブコメ。タイトル通りの逃げも隠れも飾りもしないど真ん中ストレートのセカイ系。

更にヤンデレな黒幕の朝倉相当も出てきて三つ巴に。

今巻で完結。

ずっとエロとバカコメと思わせぶりな伏線で引っ張ってきた作品で、クライマックスの持って行き方もオシャレなもんではなく、王道というよりスタンダードというよりベッタベタのベタですけど、なんかのガンダムの最終回かよってぐらい、もう作者もキャラもとにかく必死で全力のラスト。

すこぶる付きの大団円でした。

めでたく大団円の完結を迎えた作品に向かってこういうこと書くのアレなんですけど、当初は正直3巻か5巻ぐらいで打ち切りになるんじゃないかとちょっと思ってました。

まさかここまで描きたいこと描ききって大団円で終わるとは。

文句言いながら、文句書きながら、結局最終の9巻まで読んだなー…キャラ好きになっちゃったらもう負けだよなー。なんだかんだ言いいながらセカイ系好きなんだろうなー。

ベッタベタのご都合主義の王道展開でしたけど、キャラも作者もどいつもこいつも最後まで必死な、なんだか魂の込もった王道展開でした。

もっとテクニカルでモダンなラブコメなんて今どきいっぱいありますけど、畳み方が難しいハーレムラブコメ最終盤で、「負けヒロイン」に適当に当て馬当ててお茶を濁すでもなく、何のひねりもなかった代わりに小細工もなしで、一歩も逃げなかったなー。

3人のヒロインのうち1人が選ばれ、自分の「推し」だったヒロインは「負けヒロイン」でしたけど、「負けて悔いなし」だよこんなもん。

全部のキャラに「お前らよくがんばった」と言いたい。神堂…ううっ…

エピローグが甘々なのがまた、よかった。

 

 

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