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#さよなら私のクラマー 13巻 評論(ネタバレ注意)

高校の弱小女子サッカー部に集った才能たち、というスポーツもの定番ストーリー。

大会と大会の幕間というか、再起・合宿回。次に目指すは冬の選手権大会ということで、夏の終わりから予選開始。

試合回はスポーツ漫画の華ですが、哲学や大目標が提示されたり試合回に向けた因縁や伏線が張られたり新メンバーが加わったり新しい武器を身につけたりと、情報の密度や重要性は幕間の方が濃かったりしますね。

ということでそういう巻。

合宿で新戦術の特訓、みんな大好きあの監督のあの戦術。競技違いますけど、アレ見ると山王工業のフルコートプレスを思い出します。

契機になるのは昼行灯が仕事しだすことなんですけど、

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「さよなら私のクラマー」13巻より(新川直司/講談社)

そうなる更に契機のエピソードがいちいち泣けてきますね。息をするようにエモい。

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「さよなら私のクラマー」13巻より(新川直司/講談社)

長いこと、この作品について「どこが『さよなら』『私のクラマー』なんだろう?」と不思議に思っていたんですが、ようやく符合するような展開になりました。

クラマー、デトマール・クラマーは昭和の東京オリンピックを前に、サッカー日本代表のコーチに招かれて釜本や杉元を指導して「日本サッカーの父」と呼ばれる、サッカーファンの間ではお馴染みの人物で、いわば「外からやってきたサッカー指導者」なんですが、深津がその役割を果たしていく感じなんかしら。

「四月は君の嘘」をあたりを参照すると終盤でタイトル回収したい作者に見えます。「さよなら」がいかにも不穏ですけど、そんな心配するのはちょっとまだまだ早そうですね。

次巻は楽しい楽しい大躍進回でしょうか。楽しみ。

 

 

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