
「水の星へ愛をこめて」(みずのほしへあいをこめて、英題:For Us to Decide)は、森口博子のデビュー・シングル。テレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』後期OPテーマ。
元はニール・セダカの「For Us to Decide」という未発表曲であり、これにアレンジと新たな日本語詞を加えたものである。
2018年にNHKが行った『発表!全ガンダム大投票』ガンダムソング部門で1位を獲得した。
(2021年2月16日のWikipediaより)
有名な曲なんであんま解説も要らない感じですけど、陥りやすい罠がある曲でして、
蒼く眠る水の星にそっと
という1番冒頭の歌詞に魂を引かれた人々が「水の星に愛をこめて」と曲タイトルを間違えやすい曲です。私です。
正しくは「水の星へ愛をこめて」です。
なんか原曲のニール・セダカと権利関係で揉めてる?揉めてた?っぽくて、SVOD配信でOPがカットされてたりカットされてなかったり、スパロボの版権曲エディションでも収録されてたり収録されてなかったりと、我々ファンからは不透明な経緯で扱いが、特にネットの配信周りで不安定だった曲です。もう解消したっぽい?
そのせいか前述の「全ガンダム大投票」で1位になるほどの知名度を人気を誇りながら、イマイチ「大物歌手」のカバーが少ない気がしますね。
この曲にはもう一つ「お蔵入り」の曰くがありまして、アメリカのロックバンド Mr.Big などのギタリストだったリッチー・コッツェンがガンダムにハマってガンギマリ状態で2006年にリリースしたガンダム関連曲のカバーアルバムの名盤があって、
dengekionline.com

その中に「Blue Star」というタイトルでこの曲が収録されてて、これが滅茶苦茶かっこいいんですが、後年インタビューで「なんでガンダムをカバーしたんですか?」と問われた際「あの時は頭が狂っていたんじゃないかな」と答えるなど、
ja.wikipedia.org
どうも本人的に黒歴史になってしまったらしく、iMusic/iTunesの配信からも外されてしまいました。嘘だと言ってよリッチー!
仕方がないので自分は中古のCDを買いました。
なので試聴プレイヤーも貼れませんので、興味がお有りの方は「リッチー・コッツェン blue star」でググってみてください。
自分はもうCD買っちゃったのであんまどうでもいいっちゃいんですけど、名盤お蔵入りがもったいないので、誰かリッチーの知り合いいたら「ぼっけなすー!」つっといてください。
あとややこしくなるから「Z・刻をこえて」の英題を「Go Beyond The Time」にするんじゃねえよw
水の星へ愛をこめて
- 森口博子
- アニメ
- ¥255

- provided courtesy of iTunes
日本語版のオリジナル。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
17歳でデビュー曲でオリコン最高16位だったそうで、今でもキャリアを代表する名曲。
自分は「Zガンダム」はリアルタイムで観てなくて、夕方の再放送が初見だったんですけど、当時の自分はオタクになる前の小学生で、毎日学校から走って帰ってZガンダム観てました。
なんかこの曲聴くと童心に帰るというか、ハートの深いところでずっとヘビロテしてる曲です。
デビュー直後の森口の硬くてピュアな歌唱も良いんですけど、イントロの「テンテテンテン テンテンテテン」の時点でもう、良いですよね。あの頃に帰りたいわけじゃないけど、まあ、懐かしいわ。
劇中のBGMとして編曲されたインストのサエグサ・アレンジ。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
劇中どこで何回使われたとか厳密なのはアレなんですけど、各エピソードでカツが死んだり戦闘が落ち着いたりカツが死んだりした後に流れてたような記憶があります。
こんなん言って「ブッブー、最終回で1回しか流れませんでした〜」とかいかにもありそう。
子どもの頃に親の車の車中で「逆シャア」のサントラ聴いてたら親父が「なにこれ」って聴いてきて「ガンダムのサントラ、サエグサって人の」っつったら「えっ?ガンダムって三枝成彰が音楽やってんの!?」って親父がすごいびっくりしてたのが記憶に残ってます。
「オーラロードがー開かーれたーッ!」で有名な「ダンバインとぶ」や「エルガイム-Time for L-GAIM-」などの楽曲でサンライズ・富野作品の主題歌を務めたMIOによるカバー。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
なんかラテン系ノリのタンゴ?サルサ?なご陽気な伴奏で後ろでチャカポコチャカポコいってます。
ハスキーボイスというかアネゴボイスという感じで力強い。
あんま関係ないんですけど、「エルガイム-Time for L-GAIM-」のサビに入るところでアン・ルイスの「六本木心中」とごっちゃになりません?
あと更に関係ないけどアン・ルイスの「六本木心中」と荻野目洋子の「六本木純情派」もごっちゃになります。
そいで「六本木純情派」と「水の星へ愛をこめて」の作詞家が一緒。だからなんだ。
「名前似てるけどMIOのニセモノかな?」と思ったら改名したMIO本人でした。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
アレンジ、歌唱とも同一なので申し訳程度に試聴プレイヤーはライブっぽい?版にしました。
LUNA SEAなどのギタリスト・SUGIZOのプロデュースに、水曜日のカムパネラのコムアイのボーカルで、というカバー。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
「ORIGIN」のTV放送にあたってEDテーマとして製作されたんだそうで、リリースも2019年とごく最近。
V系(っつったら怒られんのかな)の人、オタク多いよね。伴奏アレンジもサエグサっぽく荘厳な感じで、少々原曲リスペクトが過ぎる気がせんでもないですけど、割りと大好きです。
あとジャケットがずるいわ。
水の星へ愛をこめて
- 田中理恵
- J-Pop
- ¥204

- provided courtesy of iTunes
田中理恵って声優の田中理恵でいいのかな。体操選手にもいる上に自分のリアル知り合いにも「田中理恵」が2人いるので、なにがなんだかわからなくなります。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
この曲のカバーとしては標準的というか、ハウス系・トランス系のアレンジにちょっと透明感エフェクトかけた女性ボーカルが伸び伸びと気持ち良さそうに歌ってるカバーが多くて、これはまさにそういう感じ、という感じ。
水の星へ愛をこめて
- 米倉千尋
- アニメ
- ¥255

- provided courtesy of iTunes
「第08MS小隊」の主題歌「嵐の中で輝いて」を歌った米倉千尋によるカバー。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
この曲のカバーの標準のもう一つがジャズやボサノバのアレンジにしっとりボーカル、という感じで、これはそっちの王道って感じ。
声も良いですけど、試聴でも聴けますけどサビ入る時に溜めずにスッと入るのがなんか心地よいですよね。
水の星へ愛をこめて
- 橋本みゆき
- アニメ
- ¥255

- provided courtesy of iTunes
あんま知らないひとなんですけど、Wikipedia見たらゲーアニ系というか、PCゲームの主題歌めっちゃ歌ってんなこの人。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
ハウス系の速めのアレンジに、割りと軽めでベターっとした歌い方をする人で、アニソン感強い。サビ入ったとこの展開がすごい高揚感あってかっけーねコレ。
収録アルバムめっちゃガンダムいっぱい歌っとる。
水の星へ愛をこめて
- I'iwi
- エレクトロニック
- ¥153

- provided courtesy of iTunes
知らない人なんですけど、ミュージシャン名でググってもウクレレがいっぱい出てきてよくわからない人。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
30秒試聴だけ聴いた時は「これHALCALIじゃねえの」と思ったんですけど、iMUsicの長めの試聴で聴くとそこまでそうでもない。脱力系のだるい系ボーカルに典型的なハウスアレンジ。だるい疾走感あって気持ちいい。
自分、ハウスとテクノとトランスとエレクトロニックに区別があんまついてないんですけど、アルバム名がハウス主張してくれてるのでわかりやすい。
アルバムの収録曲も名曲揃いにナイスボーカルなので買おうかなコレ。
水の星へ愛をこめて
- arlie Ray
- アニメ
- ¥153

- provided courtesy of iTunes
あんま知らない人。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
こちらもハウス系の疾走感アレンジにため息を吐くようなダルげでアンニュイなボーカル。
結構すきなんですけど、この人「炎のたからもの」の聴き比べの時もそうだったんですけど、30秒試聴がイントロで終わってしまうのはなんとかならんのかw
収録アルバムの選曲も王道で良いですね。
水の星へ愛をこめて
- Max Lux
- J-Pop
- ¥255

- provided courtesy of iTunes
「水の星へ愛をこめて」の作詞(JASRAC登録上は訳詞)も務めた作詞の大家・売野雅勇のプロデュースによる、ロシア人女性シンガー3人組という、どうしてそうなったんだか謎なグループによるカバー。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
ロシア人ですけど、全編、完全に日本語です。日本語非ネイティブですけど発音も結構しっかりしてる。
伴奏アレンジはMIOと同一のラテン系アレンジ、エキゾチックな発音の日本語歌詞、ロシア人シンガーの歌唱という、カオスで無国籍な味付けですけど、シンガー3人のパワフルでなんかアダルトなハーモニーがとても美しい。
アルバムのラインナップが「六本木純情派」「め組のひと」など渋くて、むしろアニソンのこの曲が浮いてるぐらいなんですけど、どうも売野雅勇が作詞した曲をチョイスしてるっぽい。「め組のひと」かっこいいなコレ。
水の星へ愛をこめて
- 下川みくに
- J-Pop
- ¥255

- provided courtesy of iTunes
「フルメタ」シリーズ主題歌などで知られる下川みくにによるカバー。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
まあハウスなんですけど、あの印象的なイントロがファミコン8ビットみたいになっててちょっとおもろい。
実績十分で歌唱も文句なしですけど、強いて言えば「フルメタ声だな」とw
収録アルバムは22曲も入ってるアニソンカバーアルバムで、半分はセルフカバー、半分は他人のカバーという構成。定番の名曲を抜かりなく抑えて、この手の「聴き比べ」企画の常連、という感じ。
他の曲は割りと原曲イメージに近いアレンジだけどこの曲はハウスに改変してるあたり、「水の星へ愛をこめて」はハウスで歌いたくなる魔力みたいなもんがあるんですかね。
知らない人たち。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
収録アルバムが「アニメ SPEED Newtype Edition」というアルバムで、アニソンのいろんな名曲をトランスで、特にスピードを追求しよう!というオムニバスのコンセプトアルバムで、割とスピード出し過ぎで事故りかけてる無茶なカバーが多くて面白い。
高速で歌いつつ歌詞は聴き取れるように滑舌は良く歌った結果、「人間が歌ってるのにボカロみたい」というなんだかよくわからないことに。
聴いててなんか、リッジレーサーというよりニコニコ動画の「とかち未来派」こと未来派Pを思い出してしまって嫌いじゃないです。
知らない人たち。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
こちらも「EXIT TRANCE PRESENTS SPEED アニメトランス ビター」という、トランスでアニソンカバーのオムニバスアルバム。トランスですが、さっきのやつほどのスピード狂ではないです。
タイトルが英語原題でやや「かっこつけて通ぶりやがって」と思わんでもない。でも検索には引っかかりたいので「(水の星へ愛をこめて)」って書いちゃう、みたいな。
このチューン自体はこうしていっぱい並べた中では、ボーカル、アレンジともに女性ボーカルのトランスカバーとしていろんな意味で標準的かな、という。
収録アルバムはスピードは抑え目な代わりに「ブルーウォーター」「夢光年」「BEYOND THE TIME」「めぐりあい」と、一見渋いチョイスをトランス化する無茶やってるように見えて、ボーカル自体は割りと悠然と歌ってるチューンも多くて、まあ「割りとなんとでもなるんだな」という。
森口博子自身によるセルフカバー。2019年リリース。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
コラボ相手の寺井尚子さんはジャズ・バイオリニストとのことで、バイオリン中心の静かなジャズに乗せたチューン。
森口の歌唱もさすがに17歳のデビュー当時と比べると硬い張りみたいなのが丸くなって自分みたいな素人が聴いても円熟を感じます。あれはあれで良いもんですけど。
ガンダム観て育った世代なので、なんというか、あれから森口もガンダムも俺もいろいろあったよね、としみじみと。
aqm.hatenablog.jp