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#手品先輩 8巻 【完】 評論(ネタバレ注意)

いい笑顔。

部活強制の高校に入学した1年生男子「助手」が、ちょっと覗いた奇術部にいたのは手品大好きだけどアガリ症で人前じゃろくに手品が出来ないポンコツ巨乳美少女の「先輩」だった、1話6ページのショートギャグコメディ。ポンコツだけど楽しそうに手品に興じる可愛い先輩を愛でる漫画。

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「手品先輩」8巻より(アズ/講談社)

「美少女とニッチな趣味の世界に」という趣味ものコメディはたくさんあって、コメディを引っ張る存在のヒロインはどこかポンコツ要素があるもんですが、メインテーマである手品そのものに対してポンコツという、趣味ものとして崩壊してるかわりに下品をぶっこんでエロくだらなパンチラ可愛おもしろい、よくわからない漫画に。

アニメ化もしたんでしたっけか。

今巻で完結。

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「手品先輩」8巻より(アズ/講談社)

先輩の高校卒業をもって完結します。

くだらないドタバタエロコメを気軽に楽しめる作品でしたけど、卒業にからめたエピソードは散りばめられているものの、最後までいつものノリは変わることなく。

ネタバレですけど、最終回をエモく盛り上げるでもなく、先輩と助手がくっつくでもなく「楽しい日常は続いていくエンド」。

癖(へき)というべきかもしれませんけど、こういう軽めのギャグコメディ作品の、日常ものの節を通したあっさりした最終回って、逆に読んでて切なくなるんですよね。

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「手品先輩」8巻より(アズ/講談社)

むかし「ぎゅわんぶらあ自己中心派」って軽めの麻雀漫画があったんですけど、あれも軽めながら「ああ、もう読めなくなっちゃうんだ…」って切なくなる、あっさりした良い最終回だった。

この作品も、いろんな賞やランキングで派手に上位を飾って歴史に残るような大作では決してなかったですけど、いつもそこにあった手品先輩がもう読めないかと思うと寂しいです。

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「手品先輩」8巻より(アズ/講談社)

1巻1話で一人ぼっちで手品の練習をして人前で緊張して手品の失敗ばっかりしていた先輩が、最後はたくさんの仲間に囲まれて卒業して、よかったね。

折しも発売日も卒業シーズンの、良い日だ。

ご卒業、おめでとうございます。楽しそうに手品を失敗する先輩にもう会えないと思うと寂しいです。

 

 

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