

アニメでお馴染み、お前らの好きなえるたその氷菓です。
地方の高校の古典部の1年生の男女4人が、学校を舞台に数々の謎を解明する探偵もの風の青春もの。平凡な成績の省エネやれやれ野郎ながら推理力だけなんでか突出してるイケメン高校生・折木奉太郎が主人公。
あんま説明要らないよね。京アニ絵でこそないですが、良い作画。漫画になるとセリフの字数多いけど、コナンもだし推理もの・探偵ものはしょうがない。

「氷菓」14巻より(米澤穂信/タスクオーナ/KADOKAWA)
ビジュアルはアニメ設定準拠の、原作小説のコミカライズですが、前巻から大きな変化がありまして、アニメ最終回「遠まわりする雛」を消化、アニメ化されていない2年生編に突入しています。あの最終回のその先、私の知らない物語。
奉太郎の誕生日、いつものメンバー+空気の読めない後輩が奉太郎の自宅を来訪。リビングでの会話の話題はいつしか「誰も知らないはずの奉太郎の家に、なぜ今日スムーズに辿り着けたのか?」に。

「氷菓」14巻より(米澤穂信/タスクオーナ/KADOKAWA)
奉太郎にはみんなに言い出しにくい思い当たりがあった…
その次のエピソードは、サブヒロイン・伊原 摩耶花が掛け持ち所属している「例の」漫研の派閥構想。我関せずでいたかった伊原もなりゆきで巻き込まれることに…
はてなユーザは他人の話に共感するよりも「やめちまえ」「離婚しろ」と当事者意識に欠けるクソバイスをしがち、というのは定説なんですが、ご多分に漏れず自分もこのエピソード、伊原に対して「こんな漫研やめちゃえば」と思ってしまいます。

「氷菓」14巻より(米澤穂信/タスクオーナ/KADOKAWA)
伊原自身にとって所属するメリットもない、心をゆるす友人もいない、実にくだらない人間の集まりのように思えてしまって、読んでてイラついてしまうんですが。なんか思い入れがあんのかねコレ。
とは言え、些細なこと・くだらないことを敢えて掘り下げて謎を解いたり解決策を導き出したりするのはそもそもこの作品の本領で、読んでてイラつくのも作劇意図に沿ってまんまとイラつかされてるっていう、漫画としてよくできてるって話なんですがw

「氷菓」14巻より(米澤穂信/タスクオーナ/KADOKAWA)
ムカつく! こいつムカつく!
こういう高校生の漫研の派閥争いを偉そうに「くだらねえ、やめちまえ」って見下せるのも、逃げ場のない学校生活の閉鎖性から距離をおけるようになった大人のポジショントークだしね。
次巻の解決編?では、イラつかされた分スカッとさせて欲しいもんですけど、どうなることやら。

「氷菓」14巻より(米澤穂信/タスクオーナ/KADOKAWA)
あと、奉太郎の「走れメロス」の感想文というか考察文、面白かったねw
aqm.hatenablog.jp