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#ゴールデンカムイ 29巻 評論(ネタバレ注意)

明治40年前後の北海道が舞台。日露戦争の二〇三高地で超人的な活躍をして「不死身の杉元」と呼ばれたけど上官半殺しにしてクビになった元軍人とアイヌの少女・アシリパのコンビを主人公に、網走監獄の囚人たちの刺青に刻まれたアイヌの隠し大金塊の地図を巡る血生臭い冒険もの。

「ゴールデンカムイ」29巻より(野田サトル/集英社)

金塊を争う勢力は

①土方歳三一派
②鶴見中尉一派
③杉元・アシリパ一派
④海賊房太郎一派
⑤ソフィア一派

でしたが、同盟などで段々と二極化に近づいて札幌で色々あって、

①土方歳三・杉元・アシリパ・海賊房太郎・ソフィア連合(一部死亡)
②鶴見中尉一派

に二極化・集約されました。

鶴見一派vsそれ以外全部とも言う。

アシリパが知る「暗号を解く鍵」が両方(つまり全員)に知られることとなり、ついに金塊の在処が明らかに。

「ゴールデンカムイ」29巻より(野田サトル/集英社)

運命の地、そして土方歳三にとっては因縁の地、金塊争奪戦の最終決戦は函館・五稜郭へ。

自分はヤンジャン本誌を毎週kindleで買ってるんですが、連載の方はこれ書いてる時点で残り2話で完結、と予告されています。

単行本はたぶん31巻で完結かな? 『SLAM DUNK』と同じ巻数ですね。

まだ作品全体を振り返るには少し早いので、今巻の話を。

「ゴールデンカムイ」29巻より(野田サトル/集英社)

クライマックスということでこの作品独特の緩急もさすがに「急」の割合が高くなってきましたけど、それでも置かれる「緩」は相変わらずで笑う。主に白石。

ですが、この巻で一番フィーチャーされたのはやっぱ土方歳三かな、と思います。

歴史上に実在、歴史ファンからの人気も高く漫画に限ってもいろんな作品に登場してきた、「かっこよく」以外の描き方がある意味許されずややもすれば主役を食いかねない、「ゴールデンカムイ」の登場人物(大半は架空ですが)の中で最も高名な、扱いの難しい人物。

ちょっと幕末を舞台にした作品のフリー素材みたいなとこありますよね。

「ゴールデンカムイ」29巻より(野田サトル/集英社)

本作においてはずっと「動機」が不明なキャラで、それ故に「本当のところアシリパ・杉元コンビの敵なの? 味方なの?」という状態が長く続きました。

なぜ土方歳三がアイヌの金塊を狙うのか、がずっと描かれてこなかったんですが、今巻にてようやくそれが語られました。

どうだったでしょうかね。

自分は本作で土方歳三をドライブしていた隠れた理由が「恩」だったこと、それをクライマックスまで語らなかったことも含めて、

「ゴールデンカムイ」29巻より(野田サトル/集英社)

「自分の中の(理想の)土方歳三像」とすごくしっくりきてしまったんですが。

 

 

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