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#ゴールデンカムイ 28巻 評論(ネタバレ注意)

明治40年前後の北海道が舞台。日露戦争の二〇三高地で超人的な活躍をして「不死身の杉元」と呼ばれたけど上官半殺しにしてクビになった元軍人とアイヌの少女・アシリパのコンビを主人公に、網走監獄の囚人たちの刺青に刻まれたアイヌの隠し大金塊の地図を巡る血生臭い冒険もの。

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「ゴールデンカムイ」28巻より(野田サトル/集英社)

金塊を争う勢力は

①土方歳三一派
②鶴見中尉一派
③杉元・アシリパ一派
④海賊房太郎一派
⑤ソフィア一派

ですが、同盟などで段々と二極化に近づいていて、最終決戦・完結も遠くなさそうな塩梅です。これ的なこと毎回言ってんな。

札幌で色々あって、

①土方歳三・杉元・アシリパ・海賊房太郎・ソフィア連合(一部死亡)
②鶴見中尉一派

に二極化・集約されました。

鶴見一派vsそれ以外全部とも言う。

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「ゴールデンカムイ」28巻より(野田サトル/集英社)

アシリパが知る「暗号を解く鍵」が両方(つまり全員)に知られることとなり、ついに金塊の在処が明らかに!

というタイミングで、杉元・菊田の、巻の半分以上を占める過去回想へ。

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「ゴールデンカムイ」28巻より(野田サトル/集英社)

何を言っているの?

シリアス展開の現在からふざけた過去回想へ、と思ったらいつの間にか現在に熱く繋がって返ってくる、この漫画らしい巧みな焦らし方。

肝心なところで回想シーンに接続されて各キャラを深掘りするワンピース展開の度に、最初は「今は早く本筋進めてよ! 先が気になるでしょ!」って毎回かったるく思うんですけど、終わってみると毎回明確な意図を持って接続されてるのと、エピソード単品が単純に面白いのズルいですよね。

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「ゴールデンカムイ」28巻より(野田サトル/集英社)

何をやっているの?

さて、ようやく、ようやく、金塊の在処が示されて、最後の争奪戦に突入ですかね。

今巻で28巻ですが、いつだかに対談で「長期連載の終わらせ方」などについて語った高橋留美子の、「うる星やつら」全34巻は超えそうな感じでしょうか。

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「ゴールデンカムイ」28巻より(野田サトル/集英社)

ちなみに高橋留美子の最多巻数作品は「犬夜叉」が全56巻で、ちょうど本作今巻の倍ですね。長ぇー。

 

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