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#らーめん再遊記 8巻 評論(ネタバレ注意)

「ラーメン発見伝」の続編の「らーめん才遊記」の更に続編の現作。

シリーズ未読の方にものすごく雑に説明すると「ラーメン版『美味しんぼ』」みたいな作品群。

『らーめん再遊記』8巻より(久部緑郎/河合単/石神秀幸/小学館)

脱サラして開業したラーメン店が苦節を乗り越えて成功し事業を拡張、ラーメン店向けに始めたコンサル業も順調、メディアにも露出しラーメン産業を盛り上げてきた立役者の一人と認められ、職人・経営者としてラーメン業界を代表する第一人者となった芹沢。

ラーメン業界の世代交代と新たな時代の到来を前に、なぜか芹沢はやる気が出なかった…

『らーめん再遊記』8巻より(久部緑郎/河合単/石神秀幸/小学館)

雑に説明すると、自らの原点に立ち返った王が、自ら育てた天才児にその玉座を禅譲し、自らは放浪の旅に出る、的なそういう話です。そういう話をラーメン業界で。

職人・経営者のトップとしてラーメン業界の頂点に立ちそこから降りた主人公が、身分(?)を隠して大手チェーンのラーメン屋にバイトとして潜り込んで店舗内の若手のいざこざに首を突っ込んでみたり、山の頂上から見下ろしていたラーメン業界の裾野を歩いて回る話。

『らーめん再遊記』8巻より(久部緑郎/河合単/石神秀幸/小学館)

芹沢にむかし蹴飛ばされたニューウェーブ・ラーメン屋崩れからラーメン嫌いになったコンサルがリベンジする話と、なんの見どころもない潰れかけの女手一つのラーメン屋のシンママ店主の「家ラーメン」が結構美味しい話、次巻に続く。

「因縁→ラーメン勝負→和解」の得意の黄金パターンで、芹沢的には目新しさはないですけど、「最強のパーツを集めても最強のラーメンにはならない」という、言われてみれば割りとそりゃそうだろ的なw

『らーめん再遊記』8巻より(久部緑郎/河合単/石神秀幸/小学館)

ここの「(可愛いか?)」の芹沢がなんかツボで何回見ても笑ってしまうw

コンサル男の「フリーク→批評家→ラーメン屋→コンサル」の変遷と今後の身の振り方が語られましたが、「才能の適性」という意味ではコンサルよりラーメン屋の方が向いてねえか? という気がしないでもないです。

次巻に続くもう一編は、連載で好評?物議を醸している?と聞く、インスタントラーメン編。

『らーめん再遊記』8巻より(久部緑郎/河合単/石神秀幸/小学館)

独身一人暮らし的には、こういうの捗る!助かる!真似したい!という、珍しくラーメン屋経営者・ラーメン職人以外の我々一般人直接役に立つテーマ。

数十年間、相も変わらず「サッポロ一番 塩ラーメンこそ至高!」とか言ってる私の蒙をぜひ啓いて欲しい。

『らーめん再遊記』8巻より(久部緑郎/河合単/石神秀幸/小学館)

いや、読者的には「またお前か」「ずっとお前の出番やん」という感じですよw

 

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