#AQM

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#司書正 巻一 評論(ネタバレ注意)

発売はほぼ1年前の2023年1月の作品。

知らなかった作品ですが、ブコメで id:sato-gc さんにお薦めいただきました。

2023年に読んで面白かった漫画 59選 - #AQM

これ読んでROCAと堕天作戦を買ってきた。/ここにない自分の好きな作品だと「司書正」とか、このラインナップ好きな人なら楽しめると思う

2023/12/31 14:17

b.hatena.ne.jp

面白い漫画を教えてくださってありがとうございます。読みたい気にさせるコメントが上手いですねw

 

古代中国風の世界、顓(せん)国。

『司書正』巻一より(丸山薫/KADOKAWA)

異民族の少女・キビは、国家占い師の宣託により、国の最重要機密人物「司書正」の側女となり、王宮内の蔵書楼と呼ばれる禁域の施設でただ一人働くよう命じられる。

司書正は美しい青年だったが、言葉を発せず、キビに世話をされるままに食事をし自席に座り沐浴し寝台に横たわる、自我を失った青年だった。

司書正のなんたるか、側女のなんたるかを知らないまま、司書正と二人きりの蔵書楼で勤めて数ヶ月後、初めて大王が訪れ司書正の「機能」を確認する。

『司書正』巻一より(丸山薫/KADOKAWA)

「司書正」の機能とは、大王の求めに応じてあらゆる書物を誦んじ、あらゆる問いに回答を返す、人間データベースだった…

という、古代中国風の世界観におけるオーパーツ、王国の繁栄を王宮の超機密の奥底で支える「人間データベース」「人間検索システム」「人間AI」と、その世話をする少女を主人公にしたSFもの?

『司書正』巻一より(丸山薫/KADOKAWA)

グーグル人間たる司書正は王族から選択で選ばれ数年の寿命で使い捨て、側女も同じく宣託で選ばれて使い捨て、というひでえ設定、しかも今回、今回の司書正の人選は、王宮内のパワーバランスを揺るがすものであった…

パスコードとなる言葉で起動し、動作中はなにかアカシックレコード的な外部装置にアクセスしているような描写がされ、

「顓(せん)国の大王の祖先が、どっかの神様か宇宙人とそういう契約をしたのかな」

という印象を持ちます。

『司書正』巻一より(丸山薫/KADOKAWA)

まだちょっと司書正の機能をフル活用してるシーンが描かれていないので、ややもしれば「レポート丸写しできて便利そう」ぐらいにしか見えなくもないですが、どこまでの機能を持ってるんでしょうね。

検索機能だけでも古代中国風の世界では十分とんでもないですが、書物化されていない事実情報、まだ起こっていない(これから起こる)事実に対して最善の選択肢を回答できるなら、王国の繁栄も宜なるかな。

当代の関係者にその価値を理解できている人間が1〜2人しかいないところに、世継ぎ問題の陰謀劇が既に始まっていて、ロクなことが起こらない予感が強くします。

『司書正』巻一より(丸山薫/KADOKAWA)

そもそも設定がいろいろ古代中国風で旧弊的で非人道的ですし。

反面、代々継がれてきた「司書正と側女」の物語の主人公に選ばれた、ということは、彼女と彼が「最後の二人」となる可能性が高く、「神と契約していた時代の終わり」が描かれる…んかなあ?

初めて読む作家さんということもあって、ちょっと予想がつかないですねw

『最終兵器彼女』の「こんなラスト誰も想像してなかったわ」的な、「どっちに向かって爆発するのか予想つかねえ」感も感じます。

『司書正』巻一より(丸山薫/KADOKAWA)

1巻からほぼ1年経つし、もうすぐ2巻が出たりするのかな?

 

b.hatena.ne.jp