

「もし私に彼氏ができたとしても 希さんは普通に祝ってくれるでしょ?」
幼い頃に両親を、半年前に唯一の肉親だった兄を亡くし人への甘え方を知らない女の子・志乃が、新婚だった兄嫁・希と2人、家族を失った者同士でぎこちなく姉妹になろうとしながら一緒に暮らす話。
基本、一緒に暮らす義妹と義姉の二人が微百合にイチャイチャする楽しいコメディで話は進むんですけど、早くに肉親・夫を亡くした暗い陰のフラグが度々立ちかかり、その度にヒョイっと軽く明るく読者をかわしてコメディ劇に戻り、また…を繰り返す。
読んでるこっちはいい感じに楽しく振り回されつつ、でも暗い陰自体は金属疲労のように溜まっていってる感じがして、楽しく不穏な不思議な読み味。
双方、恋愛的にはっきり意識してるわけでもない微妙で繊細な関係なので、あんま百合百合いうのが憚られるんですけど、Amazonのレコメンド的に百合に分類される作品の中では一番好きかもしれん。
「希さん やっぱり私たち 別々に暮らしたほうがいいと思うんだけど どうかな…」
志乃のバカ!そんなこと言うなよう、好きならずっと一緒にいればいいじゃんかよう(泣
はい、ちょっともう、軽く夢中ですわコレ。
aqm.hatenablog.jp