「わたしビヒタより大きくなりたい
ビヒタよりもお料理をうまくなりたい
ビヒタよりもちょっと早起きしたい
いつ あいにくるの?あした?あさって?もっとさきかな
わたしビヒタをおどろかせるよ ちゃんとおおきくなるよ
それまで まってて」
黄金時代から大恐慌を経てヘトヘトに疲弊した世の中で、実家をおん出て機関車に引かせたトレーラーハウスで警労団の目を逃れながら街から街へ彷徨う「ジプシー」として暮らす、ビヒタ、ユタ、アバンの3人娘。
ある日、トレーラーハウスに戻ると母を訪ねて三千里な幼い女の子・マナが入り込んでいた。彼女は母親がいるという「ルオネラ」を目指していて、3人は仕方なく、おとぎ話の中にしか存在しない国・ルオネラに進路を向けるのだった…という宮崎駿っぽいロードムービーもの。
今巻で完結。
百合姫の編集方針って詳しくないけど、残り3話の時点で終了が決まってたんじゃねえかな。
この作品で描きたかったエッセンスを描き切ることを最後まで戦って死守した印象。
冒頭のセリフがまるで作者から読者へのメッセージのように見えて、もっとじっくり読みたかった気持ちはありますけど、次回作も楽しみにお待ちしたいと思います。
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