

「こんな遠い国の 不思議な場所に立ってみると
ああ 旅をしているんだなぁ…って思うよ
広い広い 地球とか宇宙で
ひとりぼっちで 楽しいような すこし 寂しいような
そんな気持ちになってたら きみが来てくれたの」
たぶん自分は初めて読む作家さんだと思います。の短編集。
待ち合わせして街にお出かけする二人の女の子。ショートカットの子の額には角が生えている。
「あなたの隣にも〜鬼〜」
担任の教師に恋をした女子高生の、卒業式の夜のラストアタック。
「先生が好き」
コンセントが使えるトイレを探す、同じ職場の新井さんはアンドロイド。
「あなたの隣にも〜人〜」
成長した少年の初恋の相手は、友だちのお母さんだった。
「翡翠色の瞳」
大晦日の夜、女の子は彼氏に逢いに夜を駆ける。サイレント作品。
「Run!」
少年とタヌキはお土産のドーナッツを持って、入院中のおかあさんのお見舞いに。
「よっつのドーナッツ」
彼氏と彼女は学生最後の卒業旅行で、ドイツへ。
「恋のスイングバイ」
SFあり、ファンタジーあり、片想いあり、両想いあり、と割りと何でもありの7編。
短編集らしく、やや描写不足に感じて読み足りなくてもどかしいのが、良い塩梅に余韻に。あと「恋の〜」ってタイトル、いいよね。
好きな絵に好きな作風だったので、またぜひ次作で。
あー、そうだ。
とても楽しく読みました。ありがとう。
(選書参考)
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