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#からかい上手の高木さん 14巻 評論(ネタバレ注意)

「私、次の雨はわざと傘忘れようかな。」

「へ?」

「そしたら、また誘ってくれる?」

中学校の同級生同士の恋愛未満を描いた隣の席ラブコメ。単純な西片くんをいつもからかってくる高木さん。

「××さんがなんとかかんとか」系の、元祖ではないが中興の祖ではあって、同級生純愛ラブコメのジャンルが息を吹き返し、スピンオフも複数抱えてちょっとした産業に。ガンダムかよ。

「少年漫画」「中学生の男女」「両片想い」「未満恋愛」「非エロ」「ショートエピソード」「(主人公視点で)ミステリアスなヒロイン」というまったく同じセグメントに、名前出しちゃうけど「僕ヤバ」という超強力なコンテンツが現れて「高木さん」初期と同等かそれ以上の熱狂を持って読まれていますけど、自分が作者だったら影響されて作風を寄せたりしてペースを崩しそうなところですけどまったくブレないのは流石というべきか、「秋元康的にヒロインがたくさん出てくるハーレムラブコメ」「ラッキースケベの過激さを競うラブコメ」の流れに竿を挿して1対1のピュア系ラブコメに流れを引き戻した自負と自信なのか。

そもそもセグメントこそ同じに見えますけど、作品を通じてやりたいことというか描いてる動機が「僕ヤバ」とは全然違う感じもしますね。作者の性別の違いも関係してくるのかな。

いずれにしても同じセグメントで同じような作風が並び立っても、読んでるこっちはあまり嬉しくないので、それぞれが「らしさ」を貫いてテイストの違うラブコメを読ませてくれるのはありがたいなーと思います。

定番の相合い傘エピソードを描きつつ、相合い傘のシーン自体は一切描かないっていうね。もうなんか侘び寂びというか「直接描かない美」というか慣用句やことわざでなんて言うんだったっけこういうの。「ラブコメの達人」感あるw

そもそも自分みたいなラブコメ好きは結局「両方買って読む」ので、競合になってねえ、っていう。

 

 

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