#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

FSS (NT2020年10月号 第16巻相当) 評論(ネタバレ注意)

ファイブスター物語、連続掲載継続中。「第6話 時の詩女 インサートエピソード 運命のラキシス7444~大君主バフォメートのまなざし~ジョーカー星団55億年後」。扉絵入れて15ページ。

 

他の号はこちらから。

aqm.hatenablog.jp

以下、余談のあとにネタバレ情報を含んで論評しますので閲覧ご注意。

 

 

 

 

 

 

 

(余談)

先日、とある飲み会で、FSS古参ファンのBさんとFSS談義に花を咲かせていたら、
向かいでニコニコ話を聞いていたCさんが

Cさん「FSSって何巻まで出てるんですか?」 と訊くので、

AQM「15巻だよ」 と答えたら、

Cさん「15巻!? たった!?」 と言うので、

Bさん「言っていいことと悪いことがあるだろ!」ってキレて面白かった。

その後も

「kindle版はないんですか?」

「『花の詩女 ゴティックメード』はアマプラとかで観れないんですか?

「毎月買ってるんですか? 何ページぐらい載ってるんですか?」

などと無垢な瞳で的確に地雷を踏み抜いてその都度Bさんがキれ、最終的に

Cさん「FSSっていくつ地雷があるんですかwww」

ってなって面白かった。

※BさんとCさんは仲良しです

 

(扉絵)

前回に続き、耳長アンカーガールのカラー絵。見返り美人バージョン。

テキストでアンカーの変化の解説、FSSの今後の予定など。

・エピローグにあたる次号分までが16巻相当、まだ未登場キャラ有り

・休載なし?で魔導大戦に復帰、マグダル編へ

・16巻は2021年前半を予定

・2021年中にデザインズ7を予定、AKDやミラージュ中心っぽ

・2021年末にリブート8を予定


(本編)

マキシとルシファの対決は二合で両者とも深傷を負い、ルシファが停戦を申し出て終了。二本の懐園剣は空に還る。ルシファは両陣営の死者を蘇生させ、足下の星の消滅のスイッチを入れて帰っていく。カレンはジョーカーに一同を帰還させることを命じ、ジョーカーはポーターに一同の記憶操作を命じる。ポーターには一つ気がかりがあった…

「ポーターが気にかけたそれらの正体とは……本エピソードもいよいよ完結!」
ニュータイプ2020年10月号より)

 

ニュータイプ 2020年10月号

ニュータイプ 2020年10月号

  • 発売日: 2020/09/10
  • メディア: 雑誌

 

(所感)

16巻が例えば2021年6月に出るとしたら、2019年12月以来、1年6ヶ月ぶりということに。15巻は1年10ヶ月ぶりの新刊だったと記憶しているので、刊行間隔記録を4ヶ月更新ということになりますね。それよりもう少し早く出るかもしれない。

再来月から?17巻相当ということで、ファイリング用のクリアファイルバインダーを買い足しておかねば。

マグダル編楽しみ!鼻血出そう!いいぞ、まもる!!

デザインズのAKD編もいいね。やっぱミラージュ大好き!

リブートに至ってはもう、存在を覚えててくれたのですか!まもる!!というw

こういう言い方はアレですけど、我々読者が急かしといてなんなんですけど、体調に気をつけてどうかホドホドに。

 

マキシ。

剣技ではルシファをわずかに上回るっぽい描写。柄の長い太刀様の剣ですけど、膂力が地球人とは違うとはいえ、FSSの騎士はなかなか両手で太刀を扱わんね。

マキシの今回唯一のセリフで「44分間の奇蹟」はGTM版になっても"生き"、ルシファのセリフから"神々の干渉"介入時期は3070年で確定。

例のバッハトマ攻囲戦あたりかしらん。後述のアウクソーの「シュペルターの記憶」が消えると、歴史が変わって「44分間の奇蹟」に影響が出るらしい。アウクソーが祈る神は星王マキシか。

 

アウクソー。

カレンのセリフから設定大改編前の、MH(モーターヘッド)時代の記憶を一部持ち越していることが確定。これにより不明とされてきたGTM「デムザンバラ」の、「本当の名称を知るのはアウクソーのみ」とされてきた「真の名」も「ザ・シュペルター」でほぼ確定。

作中ではカレンだけが知るはずだったMH時代を、設定大改編をまたいで知るアウクソーは、もし心身が健康な状態であってすら、一人だけ違う世界線の話してる「シュタゲ」のオカリンみたいなもんで端から見たら気が狂った様に見えるというか、モラードたちから診てすら「壊れたファティマ」に見えるでしょうね。GTMの世界で1人だけモーターヘッドを知っているわけですから。

「アウクソーの祈り」も謎のまま残っていますが、自分がアウクソーだったらきっと「もとのMH世界線の、マスターが死ぬ前の過去に戻りたい」と願うだろうなと思います。

ファティマだったらあるいは「もう一度だけ、マスターとシュペルターと一緒に戦いたい」と願うんだろうか。

 

ルシファー・センタイマ。

星王マキシにやや劣るぐらいの戦闘力。独白からアンカーの個体の身体を乗っ取ってたっぽい?

元ヒト。宇宙を越えたラキの声を聞いた。割と興味本位。

割りといい人で終わってしまって最後のセリフもあれなので、たぶん今月号で見納めで二度と登場しないと思う。

 

ラキシス。

彼女のマジェスティック・スタンド(高貴なる抵抗)は原作版ナウシカの最終巻クライマックスといろいろ符号しますね。

 

騎士たち。

いろいろなかったことに。マドラはともかく、マウザーとかいつ死んだっけ?

まあなんというか、このへんもうドラゴンボール展開よね。

FSSにとってこの一連のショウメ争奪戦のエピソードは一体なんだったのか、と総括したいところですけど、エピローグを見てから考えても遅くないか。

 

クラスファー(大雲上)。

作者・永野護をFSS世界内に概念化したもの、と理解しました。メタですね。アウクソーにはいい迷惑w

 

カレン。

映画の小ネタに留まらず、とうとう正式に物議を醸した設定大改編の共犯にされてしまいましたwww

アウクソーの"修正"を断念して帰還。ここでアウクソーが"修正"されても、カイエン専用ファティマなのでどちらにしてももう騎士には仕えられず、GTMデムザンバラもジィッド後のヘッドライナー候補がいないので、ちょっと活躍のさせようも思い浮かばないですよね。

アウクソーの記憶についてカレンは「不具合」と言っていますが、クラスファーは「44分間の奇蹟」の存在やデムザンバラの設定などから明らかに意図的にやっているので、意識があってないというよりはクラスファーとカレンの上下関係・従属関係が明らかになったように思います。

今月号のカレンのセリフは、16巻の収録に際して修正されちゃうんじゃないかなー。

 

シュペルター。

「なんだあのGTMは!?」

「いいえ、マスター!あれはGTMではありません!!我々の知らない技術で駆動しています!」

的な展開だけでも十分胸熱なんですけど、これまで作者がこの騎体に関して小出しにしてきた情報からすると、「アウクソーに名前を憶えられている」だけで済むとはちょっと思えなくて、「GTM世界をMH世界に切り戻すことができる」とか、「時間を巻き戻すことができる」とか、「GTM世界とMH世界の両方を行き来できる」とかクラスの、クラスファーとカレンの世界改変を44分間キャンセルできるメタ超越機能かなんかがあんじゃねえのかコレ…イデオンというかターンAというか…

あと余談ですけど、ジャコーの駆るマイティシリーズ"彗王丸"は、GTM化の後の扱いが不明ですが、少なくとも「シュペルター・セカンド」の異名は外れてしまいますね。

というか、大改編後、「暁姫」は「デストニアス」としか呼ばれず、「雷丸」はログナーが乗る騎体ならなんでも雷丸になってしまいましたが、「彗王丸」はまだ存在しているんでしょうか? いつだか「マイティシリーズのGTM化が楽しみ」と書いてしまっておいてなんなんですけど。いつだかのミラージュマシン最新テールコード表には、ジャコー騎がそもそも載ってなかったんですよね…

 

ショウメ。

途中から争奪されなくなった。序盤でなぜ争奪対象だったのかも、自分はよくわからなかった。タワーを生まれる前に消したかった的なことかしらん。

ライトニングブラストでラキシスに恩返しするっぽいけど、どこでブッ放すんだろ。ベルリンでぶっ放したら超面白いんだけど。

ショウメ・ブリッツ・旧名サンダードラゴンさんは、静との縁といい、なんか優遇されてますね。出番の少ない旧名アースドラゴンさんとか旧名ジェットドラゴンさんとかがちょっと可哀想w

以降はポーターに保護されるらしく、スペクター&ポーター&ショウメで余計うるさい感じにw タワーの頭がイカれてるのは絶対こいつらの教育のせいだと思う。

 

ポーター。

ラキや騎士たちの記憶を、アンカーについては消してヴィーキュルについては残すということは…どの辺だったっけ…MGPがバスター砲ぶっ放して勝ってめでたしめでたしみたいな感じになるのかな?

 

白と黒。

ちょっと居たのを忘れていたw

んー、なんでしょね、というか誰でしょね。

霊体を飛ばせそう、かつ時空を越えられそうな、白と黒…「さすがに干渉はできなかった」…

これまで霊体といえば

・クーン

・歴代の詩女(リトラー含む)

・天照命(ソープの母親)

・天照とエイリアスたち

・ボスヤスフォート

・(デルタベルン消滅後の)アトロポスとクローソー

ぐらい? あんまピンとこんな。クーンとか先月出てきたしな。

あとは剣聖スキーンズとバッシュ(ダッカス)王女が孫のマキシの顔を見にきたか、ショウメを見守りにきたムグミカの霊とそれを護衛するカイエンの霊か…あんま「白と黒」って感じしないですけど。マキシももう帰っちゃったし。

「白と黒」というとバナロッテとモンドを思い出すけどあんま今回のエピソードに関係なさそうだし…

マグダルとデプレが「いつまで待たすんだ」って催促に来てたりとか、仕事熱心な"暗黒騎士"ログナーと"ホワイト"イエッタが幽体離脱して追っかけて来たとかだったらちょっと面白いけどw

 

44分間の奇蹟。

今回もっとも気になったのは「結局、44分間の奇蹟って何が起こるの?」だったんですけど、バッハトマ攻囲戦の時点で「ボスやんはまだ生きてるの?」「デコースはたぶん死んでるよね」「ジィッドはまだ生きてるの?」「アララギ・ハイトはそこにいるの?」あたりがわからないと、そもそもの状況というか背景がちょっとよくわかんないんですよね。

アウクソーにとっての救済は結局カイエンとシュペルターと一緒に生きることか一緒に死ぬこと以外ないので、星王マキシがアウクソーを"アウクソー"と"デルタベルン"に分離して、アウクソーとシュペルターを元の"MH"の世界線にかえしてあげて、カイエンと一緒に死なせてあげるとかかな…

そう言えば、カイエンはその後「回想シーン番長」にこそなれ、特に霊体化するでもなくあれ以来死にっぱなしですけど、なにしてんでしょね。