中学一年生時に母を亡くした海咲。
海外で単身赴任中の父親は海外で一緒に暮らすことを提案したが、海咲は学校や友人と離れ難かったこと、家族の思い出の家を守りたかったことから、実家での一人暮らしを始める。
それから3年。
高校生になった海咲の「一人メシ」ライフ。という日常グルメもの。
「孤独のグルメ」の女子高生版、と紹介するとわかりやすいかなと思います。
自分知らなかったんですけど「ひとりごはん」って雑誌というかアンソロジーのシリーズがあるんですね。巻末の初出一覧を見ると「ひとりごはん17〜28」とのことです。
むかしフジテレビで「女子アナ。」ってTVドラマがあって、水野美紀扮する女子アナのヒロインが仕事で失敗して同僚からも視聴者からも総スカンで、深夜のデスクで泣きながらコンビニ弁当食べるシーンがあったんですけど、当時仕事で若手で似た様な境遇にあった自分は見ててボロボロ泣いてしまって、それ以来、水野美紀と「泣きながら独りで飯食ってる女」にめっきり弱くなってしまいました。
つらくて悲しくて食欲なんかねえけど、復活するために、生きていくために、飯は食うんだ!っていう…なんかこう…ダメなんだよね。
幸いこの作品は「嬉し泣き」の方が多くて、あらすじの印象より全然明るい雰囲気。大口開けていい食いっぷり。
惜しむらくはアンソロジーで読ませるための短編の連作なので、最終回らしい締めもない日常のまま作品が終わってる点。
反面、セールスが好調なら続きが出るのもやぶさかではない匂いもします。
そのうち続きが読めたら嬉しいんですけど!