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#あつもりくんのお嫁さん(←未定) 6巻 【完】 評論(ネタバレ注意)

クソ親父の勝手な約束で許婚持ちの東北の勉強好きの女の子・錦が、旅行に来てた東京の大々病院のボンボン・敦盛とひょんなことから2人でお祭り行って、親の敷いたレールから逃げたい者同士で意気投合、「東京に来ればいい」と言われて真に受けて受験がんばって敦盛がいる東京の名門校に合格して上京。

偉そうだけど嫌味がなく思いやり有る若様みたいな敦盛と、メゲず凹まずのガッツ溢れる錦の、小細工・駆け引きなしの全弾直球フルスイングのアガシvsサンプラスの試合みたいな見てて小気味良い恋愛もの。

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「あつもりくんのお嫁さん(←未定」 6巻より(タアモ/講談社)

許嫁の存在や交際に反対するそれぞれの親など、恋愛ものらしい障害の数々に逃げずに胸を張って真っ向勝負。誤解や錯誤に頼らない恋愛ものらしからぬ作劇で、ジャンル特有のもどかしさがなくて、読んでてスカッとする。

今巻で完結。

恋愛漫画っているいろ障害があってそれを克服して盛り上がるために、いろいろクネクネした展開があるもんですが、この漫画はその障害が主に家柄カーストに基づく主人公二人の両家の反対でしたけど、二人でそれらを突き破っていくのが見ていて爽快。

反対する人たちを行いと実績で黙らせ味方にしていくというか、彼氏と一緒にいるために猛勉強して医学部に合格して医者になっちゃうヒロインすげえw

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「あつもりくんのお嫁さん(←未定」 6巻より(タアモ/講談社)

二人が錯誤することなく、それ故に小気味良く6巻で完結になりましたけど、スピード感あってなんというかモダンな恋愛漫画だなーと。

「順道制勝」

という言葉を初めて見たのは、柔道漫画「帯をギュッとね!」の最終巻でした。

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「帯をギュッとね!」30巻より(河合克敏/小学館)

コマ枠の注釈には「勝利を収めるために正道を目指し、そのためにもっとも有効な方法を実践すること。」とあります。

というかそれ以外でこの言葉を見たことがないんですが、元を辿ると講道館柔道の創立者・嘉納治五郎の言葉っぽい。いま初めて知りました。

kodokanjudoinstitute.org

「あつもりくんのお嫁さん(←未定)」、恋愛漫画でありながら、この漫画を読んでる間ずっと頭の中にこの「順道制勝」という言葉が浮かんでいました。

武道の理想像のように清廉で果敢で堂々たる恋愛漫画。面白かった。

 

 

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