
「炎のたからもの」(ほのおのたからもの)は、1979年12月に発売されたボビーのシングル。アニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』主題歌。
(2021年2月14日のWikipediaより)
70年代の映画ながら未だに再放送が繰り返される宮崎駿監督の名作「カリオストロの城」のオープニング&エンディングテーマ。なんか「員数外のジブリ」みたいな扱いよね。
結構、ルパンっぽくない歌が急に流れ出すので初見の時は意外と違和感あった覚えも。
聴き込むとハードボイルドな旅を続ける男を見送る女の心情を描いた、「カリオストロ」にふさわしい名曲。
原曲を歌ったボビーは70年代のハードロックバンド「ボビー&リトルマギー」の女性ボーカルがバンドの解散後にソロで歌ったものだそうです。
ja.wikipedia.org
またカバー曲で度々「大野雄二」という名前が登場します。
日本テレビ音楽株式会社出身の作曲家・編曲家・ジャズピアニストで、「ルパン」関連の大概の楽曲に携わっている大家で、この「炎のたからもの」の作曲家でもあります。
ja.wikipedia.org
そのボビーの歌唱を大野雄二が2005年にリミックスしたと思われる、現在ネットで手に入る中でもっとも原曲に近いと思われるチューン。自分は正直、原曲とどうちがうのかよくわからんレベル。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
「You & The Explosion Band」は日本テレビ音楽株式会社の楽曲リリース時の共同名義なんだそうです。
ハードロック時代のシャウトを抑えて新たな歌唱に開眼したきっかけの曲だったとか。
クラリスの心象、というよりは酸いも甘いも経験した大人の女、という感じの歌唱で、「カリオストロ」らしいというより「ルパン」らしいという感じ。
「私のこの愛」という歌詞がとても似合うというか。
炎のたからもの
- 島本須美
- アニメ
- ¥255

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「カリオストロの城」のヒロイン・クラリス役を務めた声優、島本須美によるカバー。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
歌が上手いわけではないものの、綺麗な声で朴訥とした歌唱がジブリっぽい。伴奏がやや大仰というか荘厳な感じに。
「クラリスが歌うのはちょっと背伸びでは?」感にちょうどハマって聴こえる。
炎のたからもの
- 高橋洋子
- アニメ
- ¥255

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持ち歌の「残酷な天使のテーゼ」を他人にカバーされまくりの高橋洋子が他人のアニソンをカバーし倒しているアルバムに収録。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
自ら求めないと「残酷な天使のテーゼ」と「魂のルフラン」以外の曲の高橋洋子を聴く機会はなかなかないかもしれないが、シンプルなアレンジで「炎のたからもの」の世界観にハマってて「あーやっぱこの人歌うめーわ」ってなる。
アルバムでは「ラピュタ」の「君をのせて」などもカバーしていて、こちらもとても良い。
炎のたからもの
- 影山ヒロノブ
- アニメ
- ¥255

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アニソンの帝王によるカバー。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
どこか郷愁を誘う伴奏アレンジに、原曲のボビーと同じくシャウトを封印した抑え目の歌唱ながら、なんというか情感の情報量の多いドラマチックな歌声で、ハードボイルドな世界観に合っている。
こうして聴くとこの人がルパンの主題歌やったことないってのも、ジャンル違いとはいえ不思議といえば不思議。
炎のたからもの
- 石井 竜也
- J-Pop
- ¥255

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米米クラブのカールスモーキー石井こと石井竜也のカバー。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
CDシングルのカップリングで趣味枠というか、スローなジャズに乗せて朗々と歌う、趣味性が強いアレンジ。
歌ぁ上手いんだけど、この人は米米クラブの後どういうジャンルでやってけば良かったのか余計わからなくなるロマンチックでナイスなカバー。なんというかJ-POPに居所のない上手さというか。米米クラブの頃からオペラみたいな歌い方する人でしたけど。
大野雄二のサウンドに今井美樹のカバー。2008年リリースのルパンのCDに収録。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
いわゆる「ウィスパーボイス」とも違うんだけど、独特の耳をくすぐるようなボーカル。綺麗な声に「回顧感」を内包しているというか、今井美樹の声はなんかハートの深いところに刺さるものがありますね。
Aメロで語尾を伸ばさない歌い方がいかにも今井美樹という感じで懐かしい。
炎のたからもの
- 杏子 & 大野雄二
- J-Pop
- ¥255

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大野雄二によるアレンジに杏子のカバー。「目を閉じておいでよ」で有名なBARBEE BOYSの杏子姉さんです。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
ピアノ中心のシンプルなアレンジに、ハスッパというか「ちょいワル姉さん」なハスキーボイスがハードボイルドな世界観によくハマっている。
原曲を歌ったボビーともなんかキャリアのイメージも似てますね。
炎のたからもの
- ANIMETAL
- メタル
- ¥255

- provided courtesy of iTunes
毎度お馴染みアニメタル。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
まあ、アニメタルなんですけど、大仰で装飾過剰なアレンジが意外とハマってる気もする。
収録アルバムが42曲も入ってて狂気を感じる。結構いい曲入ってんだけど、中には聴いてて数合わせ感というか「別にこの曲たいして好きでもなさそうなのになんでカバーしたの?」と思わないでもない曲もある。「バカにしてんのか」とたまに腹立ってくるというかw
まあ、リスペクトって目に見えないもんだし、単に聴くこっちのボーカルに対する好き嫌いの問題の気もする。昔、大槻ケンヂが小沢健二の名曲「天使達のシーン」をカバーして小沢ファンが激怒したけど「本人まじめに歌ってんのに…」と思ったことを思い出すなど。
炎のたからもの
- クレモンティーヌ
- ポップ
- ¥255

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毎度お馴染み、謎のJ-POPボサノバカバーフランス人、クレモンティーヌ。
iMusic入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
もう何歌ってもクレモンティーヌなのはすごいけど、巧拙より相性の問題で、情感ねっとりの詞曲の世界観に対してちょっと軽い印象はあります。芸風なんで「そういうもんだ」と思うしかない。
炎のたからもの
- arlie Ray
- アニメ
- ¥153

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あんま知らない人。2016年と比較的最近のリリース。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
ハウス?トランス?フュージョン?なアレンジに、ため息を吐くように低い声でメンドくさそうに歌うローテンションな女性ボーカル。試聴プレイヤーがイントロで切れちゃうのが残念。
若そうだし割りとチャラいアレンジなんですけど。ダルそうなぶん妙にハマってる。
収録アルバム、懐しアニソンアルバムなんですけど、エヴァの2曲に999に「君をのせて」「水の星へ愛をこめて」となかなか好きなチョイス。
「水の星へ愛をこめて」は名曲の割りに権利関係のややこしさのせいかあんまカバーされなくて、貴重なんですよね。カバーしてくれる人。
あんま知らない人。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
静かなアレンジに、素でキーたっけぇっていう歌唱。これサビになったら破綻するんじゃないかとハラハラするけど特に破綻するでもなく、高い声出る人いいなあ、っていう。オペラのソプラノみたい。
聴いてるこっちが素人なんでこれ上手いの?どうなの?ってよくわからないんですけど、Wikipedia見ると東京藝大出でアカデミックに音楽を修めた方みたいです。2008年没、享年43歳とのこと。
aqm.hatenablog.jp