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#怪獣8号 2巻 評論(ネタバレ注意)

現代、ただし頻繁に怪獣に襲来され「怪獣大国」となった日本。「防衛隊」が組織され、襲来の都度、怪獣を討伐することで社会が保たれていた。

かつての防衛隊志望に挫折した怪獣死体処理清掃業者・日比野カフカ(33♂)は、防衛隊志望の後輩に触発され再び入隊試験受験を決意するものの、いろいろあって人間サイズの怪獣に変身する体質となってしまう。

目撃情報から防衛隊に「怪獣8号」として指名手配されたまま、怪獣変身体質を隠したカフカの防衛隊入隊受験が始まった。

という、「SF」でいんだよねこれ。「バトル」もつけていいんかしら。

前巻後半の入隊試験で起こった、倒した怪獣が蘇るアクシデントで試験は大混乱。サブヒロインでエリート候補のキコルも絶体絶命のピンチ!

というタイミングで変身したカフカ登場!

王道ですね。

結局試験結果はカフカは見習い扱いの候補生としてギリギリ合格。その裏にはカフカを不審がる副隊長の意向が働いていた…

入隊後の新人同士の親睦も深まりつつ、

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「怪獣8号」2巻より(松本直也/集英社)

ついに初任務、初の出動へ。

という2巻。

変身ダークヒーローな主人公、清掃業者の後輩で同期入隊のイケメン、高嶺の花のメインヒロイン、フレンドリーツンデレなサブヒロイン、リヴァイっぽい副隊長と、キャラ造形で多く設けられたフックをシリアスとコメディの両面で動かす、楽しくかっこいいバトルもの、という感じ。

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「怪獣8号」2巻より(松本直也/集英社)

銃の描写もなかなかいいですよね。ちょっとデカいけどゴツくて。

今後も「身バレのリスクを伴うヒーローの変身」というカードをどこでどう切ってくるか、が切り札として作用してカタルシスの量が決まる感じかな。

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「怪獣8号」2巻より(松本直也/集英社)

隊員Aにバレるカード、Bにバレるカード、副隊長にバレるカード、隊長にバレるカード、みんなにバレるカードと、同じ展開でもカードを切る相手が変わるごとに美味しそうで、良い設定だなコレ。

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「怪獣8号」2巻より(松本直也/集英社)

ピンチのクライマックスにヒーロー登場という、作劇自体は時代劇のようにオーソドックスですけど、オーソドックスの良さを存分に活かしてスカッと熱く。かっこいいわ。

 

 

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