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#ひとりぼっちの○○生活 8巻 【完】 評論(ネタバレ注意)

アニメ化された「三ツ星カラーズ」で著名な作者の別作の4コマ。この作品もアニメ化済み。

引っ込み思案でぼっち体質の女の子「一里(ひとり)ぼっち」が中学入学を機に一念発起して友達作りをがんばるコメディ4コマ漫画。

最終巻。

ぼっちの一念発起は、小学校時代の親友・かいちゃんの断腸の思いの約束がきっかけなんですが、

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「ひとりぼっちの○○生活」1巻より(カツヲ/KADOKAWA)

残り少ない中学生活、ぼっちはクラスメイト全員と友達になって、かいちゃんと仲直りできるのか。

仲良し組は全員、受験をパスして同じ高校に進学できるのか。

そして卒業の日…

各キャラのお約束の定番ネタを多用して繰り返す、可愛らしく楽しいながらギャグコメディとしてはややもすればワンパターンで単調にも見える作品でしたけど、こうして卒業式を迎えてみると、あの同じような日々の繰り返しの単調さこそが何より幸福で貴重だったんだな、と自分が卒業した日に感じたことを懐かしく思い出します。

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「ひとりぼっちの○○生活」8巻より(カツヲ/KADOKAWA)

「(友達ではない唯一の人)」って紹介すごいなw

この手の作品あるあるで、1巻で一人目の友達ができて2巻で既に「看板に偽り有り」になりがちなんですけど、ご多分に漏れずこの作品もそうでした。

「本当の孤独ってこんな微笑ましいもんじゃないだろ」ってぐらいユルくて可愛らしい作品でしたけど、ぼっちは新しい友達を作ろうとする度に自分の弱さと向き合って克服しようと努力して、エピソードの単調さも相まって、ここまで徹底して自分の弱さと向き合い続けた主人公も珍しいんじゃないかなと思います。

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「ひとりぼっちの○○生活」8巻より(カツヲ/KADOKAWA)

アカン泣きそう。

ちょうど100話での完結。作品のテーマに対して本懐を遂げて、明るく強い子になったぼっち、丁寧に丁寧に描かれた卒業エピソード。

ダメなのよ俺、一生懸命がんばる子どもの話と、丁寧に描かれた卒業式エピソードに弱くて。

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「ひとりぼっちの○○生活」8巻より(カツヲ/KADOKAWA)

おめでとうぼっち、よかったねえ、よかったねえ。

さて、作者は「三ツ星カラーズ」2年連続で主要連載作品を完結させて寂しい限りなんですが、次回作はまだかいな。

 

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