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#天国大魔境 6巻 評論(ネタバレ注意)

石黒正数のストーリーもの、ポストアポカリプス、AKIRAっぽくもあり、寄生獣っぽくもあり。シリアスでハードでミステリーでグロテスク。

2本立てでストーリーが進展してて、


①学園パート
「学園」と呼ばれる高度に科学化され閉鎖された環境で、職員達に観察されながら「外」の知識を欠落しながら平穏に暮らす少年少女達の生活

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「天国大魔境」6巻より(石黒正数/講談社)


②サバイバルパート
大崩壊の15年後の世界で正体不明の「天国」を探して旅する少年マルとボディーガードの少女キルコのロードムービー

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「天国大魔境」6巻より(石黒正数/講談社)


が今のところ交わらずに並行して進行。

便宜上、「ミステリー・サスペンス」というカテゴリタグをこの作品にも付けているんですが、その筋の人と話をしたところ、厳密にはミステリーと呼べる漫画作品は数えるほどしかなく、多くの漫画はミステリーにはあたらないとのことで、この作品がどうなのかわかりませんが、便宜上ここでは「ミステリー風」としましょうか。

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「天国大魔境」6巻より(石黒正数/講談社)

今巻は、小さな謎が解けるでもない「途中の巻」で、特に読んでてご褒美もカタルシスもない見どころのない「我慢の巻」。

ヒントがあって全体像の予想がついていればパズルのピースが埋まっていく考察の快感みたいなものがあるのかもしれませんが、あいにくそうでもないので、何やってんだか何言ってんだかよくわからん。

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「天国大魔境」6巻より(石黒正数/講談社)

作品として面白くないわけじゃないんだけど、後で効いてきそうな伏線描写が描かれてるだけで単巻単位では進展も見せ場もなく、楽しいとは言えないパート展開だったこともあって縦軸の謎のヒントや解決以外の楽しみ(アクションとかギャグとか)も特になく、やっぱ単巻で評価するもんじゃねえなあこの漫画、という。

次巻もこういう感じだったら以降はもう毎巻新刊を追いかけるのはやめて、完結してからまとめて読もうと思います。

 

 

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