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#勇気あるものより散れ 3巻 評論(ネタバレ注意)

ミニスカ・キモノ・ガール!

『ガンスリンガー・ガール』『1518!』の相田裕の新作。

『ガンスリ』がとても残酷な設定でしたが『1518!』では一転して穏当な設定による青春もの展開で、「真人間になったのか」と思いきや、本作では再び残酷で重たい設定に。

周期的には次回作はたぶん『よつばと!』みたいなほのぼの日常ものになると思う。

明治七年。

幕末に「鬼九郎」の異名で知られた剣士、元・会津藩士の鬼生田春安は、死に場所を求めるように反・維新政府の活動に身を投じ、内務卿暗殺計画の現場で対峙した女学生風の娘に敗れ瀕死の重症を負わされる。娘は不死者の一族を名乗り、彼を眷属として延命させることを告げる。

娘に救われた春安は生きる場所を得て、幕府から維新政府に受け継がれた、化野民(あだしののたみ・不死の一族)を巡る忌まわしき闘争に身を投じる…

『勇気あるものより散れ』3巻より(相田裕/白泉社)

という、主人公がヒロインの首に斬りつけるところから始まる、明治時代を舞台に不死をめぐる陰謀が渦巻く血生臭い伝奇剣戟アクション。

明治七年、作中で「近々 廃刀令が出る」とされているので、西南戦争(明治十年)直後の『るろうに剣心』のオープニングよりあと4〜5年古いぐらいでしょうか。

1巻のっけから敵本拠に押し入って、ヒロインの兄のラスボス級と対峙しながら不死者を殺せる妖刀「殺生石 華陽」を強奪、2巻以来その後始末というか潜伏・逃走劇の続き。

『勇気あるものより散れ』3巻より(相田裕/白泉社)

逃げる化野民のシノと春安、追うのも同じく化野民・シノの姉と兄、その眷属たち。

というわけで、追手のサーチ&デストロイから化野民同士が相撃つ剣戟アクションがメインの巻。

追手の心情もわかりつつも俯瞰で見るとダメでしょ、という筋が見えるのと、戦ってみると追手側も話せばわかりそうな良い奴が多く、剣戟バトル描写こそ派手ですが、悪役不在気味ではあります。

『勇気あるものより散れ』3巻より(相田裕/白泉社)

残酷で重たい話なんですけど、ちょいちょいコメディ描写・ラブコメ描写を挟んできて、笑っていいのやら悪いのやらw

今巻で追手が遣う神道無念流は著名な剣士を多数輩出した実在の流派で、Wikipediaには「立居合」の記述もあります。

ja.wikipedia.org

今巻で多用された剣技「アマツバメ」(左の人の片手打ち下ろし)も、

『勇気あるものより散れ』3巻より(相田裕/白泉社)

そのものずばりの文言こそヒットしないですけど、モデルとなる技は実在するっぽい。

1枚目の写真、構えや柄の握り方が一緒だわ。

片手面打ちにも見える技でちょっと『六三四の剣』を思い出したり、剣先の向きは逆ながら『るろ剣』の斎藤一の片手突き「牙突」を思い出したりします。左手は添えるだけ。

この作者の剣戟アクション描写、重心移動?がわかりやすくて動きがイメージしやすい上に、かっこよくて良いですね。

とか思ってたら。

『勇気あるものより散れ』3巻より(相田裕/白泉社)

牙突の本人キターw

時代フィクションで明治初期に「藤田巡査」といえば、幕末を生き残って警察官に転じた、新撰組の斎藤一。明治に生きた「新撰組の生き残り」として『るろ剣』をはじめ、引っ張りだこの人気の人物。

今回の斎藤一はちょっと『パトレイバー』の黒崎くんを思い出しますねw

「牙突」は…さすがにやんねーかw

という感じで、話はそんなに進まないものの剣戟バトルで魅せつつ、元新撰組・斎藤一まで巻き込んで次巻に続く。

 

 

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