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#君は放課後インソムニア 11巻 評論(ネタバレ注意)

進学高の1年生、不眠症に悩む少年と不眠症に悩む少女が、昼寝場所にしようとした学校の天文台で出会うボーイミーツガール。

夏休みに二人で星空撮影旅行しまして、付き合い出しまして、その代わり二人の保護者、特に心臓に疾患を抱えるヒロインの両親の強いお叱りを受けまして、などなどありつつ、高一の冬も明けて、春。高二に進級。

『君は放課後インソムニア』11巻より(オジロマコト/小学館)

ラブコメっつより青春恋愛日常もの。まるで美化された過去の思い出であるかのようにュア度高め。

ヒロインの病気が作品全体に重たく影を落とし、読者にストレスも与え続けている作品。主人公二人に思い入れが深いほど、読んでてジワジワと精神的にダメージが入り続ける、ちょっと意地悪な作りとも言えます。

『君は放課後インソムニア』11巻より(オジロマコト/小学館)

前巻までの自分の感想と、今巻を引き比べて、「ちょっと短絡的だったかな」と思ってます。短絡的というかパターナリズムに染まっていたというか。

他人のせいにしますけど、「難病を抱えたヒロインが亡くなるエンド」のフィクション作品は漫画に限らず昔からいっぱいあって、漫画でも近年ちょっとそういう作品が流行というか、集中した時期がありました。

『君は放課後インソムニア』11巻より(オジロマコト/小学館)

それにちょっと影響されすぎだったかなー、と。

フィクションの難病持ちのヒロインについて

「最後、死んじゃうの? それとも快癒してハッピーエンドになるの?」

って読んでてなりがちなんですけど、

「病気と付き合いながら生きていく」

という選択肢を想像することがすぽっと抜けてたなーと。

『君は放課後インソムニア』11巻より(オジロマコト/小学館)

大病と付き合いながら社会生活を送ってる人は世の中いっぱいいるし、逆に健康だと思ってた人が突然亡くなることもまた、よくあるんですよね。

少なくとも中見はいさきを早死にさせる気なんか毛頭ないし、いさきも自分を「悲劇のヒロイン」だなんて思ってねえし。一緒に未来を生きていく気満々。

自分も中年なんでいろいろ身体にいろいろガタが出始めてますが、「身体にガタが出始めた中年」って中高生だった頃の自分から見たら平均寿命の半分を過ぎて棺桶に片足突っ込んでるようなもんだったけど、いざそうなってみても早死にする気、全然ないですし。

『君は放課後インソムニア』11巻より(オジロマコト/小学館)

などということを、先日人間ドックを受診した後にこの新刊を読んで考えました。

突然死についてはやっぱり脳梗塞が怖いので、オプションで頭部MRI検査をつけました。

追加料金が自腹で14,000円でした。

みんな医療のお世話になりつつ、長生きしながら末長く愛し合おうず。

 

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