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#新九郎、奔る! 12巻 評論(ネタバレ注意)

室町後期(戦国初期)の武将、北条早雲の幼少期からの伝記もの。享年64歳説を採用。

ja.wikipedia.org

中世代を舞台にした作品ながら、現代の話し言葉を大胆に採用、横文字もガンガン出てくる。おっさん達の政争劇は作者の本領発揮なイメージ。

『新九郎、奔る!』12巻より(ゆうきまさみ/小学館)

北条早雲の伝記を漫画の上手のゆうきまさみが、の時点で面白いに決まってんだけど、日本史の中でも複雑で難解なことで有名な応仁の乱がらみ。渋すぎるテーマをどう捌くのか。

駿河下向の第一幕と応仁の乱が前々巻までで終息。

『新九郎、奔る!』12巻より(ゆうきまさみ/小学館)

名門・伊勢家の分家の当主として、目下の課題は

◎駿河の相続問題(甥の龍王を守護に)

◯荏原荘園の経営

○お家の借金返済

△嫁取り

△立身出世

『新九郎、奔る!』12巻より(ゆうきまさみ/小学館)

今巻も引き続き、駿河下向と応仁の乱の余波、後始末、事後処理で「中級青年官僚はつらいよ」という感じですが、新九郎自身の成長に伴って周囲の顔ぶれが世代交代というか、加齢で引退したりや戦乱や寿命で死んだりで、「将来の重要人物」に置き換わっていってる感じはします。

この頃の武家の青年官僚は「公私混同も大事な仕事」というか、宮仕え仕事としてのお役目と、自領の経営やお家騒動に加えて、姉が嫁いだ先のお家騒動に「半分役人、半分親戚」として関わらざるを得なくて大変w

『新九郎、奔る!』12巻より(ゆうきまさみ/小学館)

並行して、太田道灌の動勢を中心に混沌を極める関東の情勢が度々描かれますが、新九郎が当事者ではない、という事情はありつつも、起こってることが複雑怪奇すぎて目が滑る滑るw

主人公の新九郎自身が「わけがわからない」と言ってるぐらいで、一読者としては尚更。

『新九郎、奔る!』12巻より(ゆうきまさみ/小学館)

作者には申し訳ないけど、自分はもう関東情勢のページは精読せずに適当に読み飛ばしてますw

でも将来、北条早雲となった新九郎が斬り取って治める地なのよね。

姉が嫁いだ駿河国のお隣、というご縁ですが、

『ローカル女子の遠吠え』4巻より(瀬戸口みづき/芳文社)

京都住まいで自領・荘園が岡山だったこと考えると、「何回も行った出張先」ぐらいの縁なんだなあ、とw

 

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