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#ハイパーインフレーション 1巻 評論(ネタバレ注意)

架空の帝国・ヴィクトリア帝国でマスケット銃や帆船、紙幣などが用いられる程度に中世から近代に移行しつつある世界。

ヴィクトリア帝国の辺境の植民地では、ガブール人と呼ばれる民族が帝国に迫害されながら暮らしていた。

『ハイパーインフレーション』1巻より(住吉九/集英社)

禁じられているはずの「奴隷狩り」、ガブール人を侵略し奴隷として人身売買する奴隷商人・グレシャムの暗躍により、ガブール人の巫女の少女・ハルは捕えられ、その弟・ルークをはじめとするガブール人たちも虜囚となった。

極限状態となったルークは精神世界でガブールの神と邂逅し、生殖能力と引き換えに願いに応じた特殊能力を授けられる。

『ハイパーインフレーション』1巻より(住吉九/集英社)

ルークに授けられた能力は「身体から1万ベルク帝国紙幣を無限に湧き出させる」能力、ただし紙幣の通し番号は全て同一の偽札だった。

偽札無限湧き能力を、敵兵への賄賂やオークション落札などに活かしながら、ルークは帝国に対する反乱と姉の身柄の奪還を決意する…

という、…なに?これのジャンルなにw

『ハイパーインフレーション』1巻より(住吉九/集英社)

シンプルながら癖の強すぎる特殊能力に目覚めた辺境少数民族の少年が、知恵と機転で能力の欠点を補いながら、大帝国の奴隷商人や特務スパイ・エージェントと騙し合いの駆け引きを繰り広げる、…繰り広げる、「頭脳バトルもの」と説明するべきなんかな。

まだ1巻なんでよくわからん。

『ハイパーインフレーション』1巻より(住吉九/集英社)

絵ヅラも展開も一見は荒削りながら、ルークの敵を出し抜く駆け引きや、役割を予見して注意深く配置されたキャラクターなど、読んでみるとけっこう緻密。

主人公の少年・ルークの「同じ通し番号の精巧な偽札を身体から無限湧きさせられる能力」も、シンプルながら癖が強くて決して万能ではないんですけど、それを補う頭脳戦・駆け引きが見どころ、という感じ。

『ハイパーインフレーション』1巻より(住吉九/集英社)

『HUNTER×HUNTER』のヒソカが、バンジーガムとドッキリテクスチャのシンプル癖強な能力の、長所だけを活かして闘うスタイルをちょっと想起しますね。

ところで、この主人公の少年のルックスというか、露出多めでエロスレスレの造形・描写は、作者の手癖というか、業なんですかね。

『ハイパーインフレーション』1巻より(住吉九/集英社)

作者もなんか癖が強くておもろいなあw

 

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