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#マリッジトキシン 4巻 評論(ネタバレ注意)

一時期、やたら「マリッジトキシン 水使い」で検索してうちのブログにやってくる人が多くて、「水使いって確か最初の方のやられ役だったけど、そんな重要キャラ?だったっけ?」と不思議に思ってたんですけど、今巻読んで、なるほどね。

これは確かに「マリッジトキシン 水使い」で検索したくなるわw

高名な暗殺稼業の名家の嫡男、下呂ヒカル。

『マリッジトキシン』4巻より(静脈/依田瑞稀/集英社)

一流の「毒使い」として活躍するものの、生育・生活環境から非モテまっしぐらで人並みの幸福は諦めているものの、家からは後継者作り・結婚を急かされ、ついに妹の人生が「家の犠牲」にされかけたの機に婚活を決意。

暗殺ターゲットだった凄腕の結婚詐欺師の"女"に請うて「婚活アドバイザー」になってもらい、かくて彼女を相棒に暗殺者の婚活が始まった…

という、暗殺バトルラブコメ。でいいのかなジャンル。

『マリッジトキシン』4巻より(静脈/依田瑞稀/集英社)

「毒使い暗殺者」「応援ガールラブコメ」「可愛い男の娘(もしくは女装男子)ヒロイン」の変化球に、時勢を反映した婚活がテーマ、キャラデザも高身長・黒髪・無愛想クール・デキるイケメン・ついでにメガネと、流川とか伏黒とかアキくんとかイケメンキャラの王道の系譜だったりと、「ツボというか定番性癖おさえてんなー」という今時のジャンプ作品マーケティングの優等生、という感じ。

本作は主人公の能力は「毒殺」ながら、少年漫画らしいバトルに持ち込みやすいしかけも。暗殺者ながらいわゆる「悪人しか殺さない」少年漫画タイプ。

『マリッジトキシン』4巻より(静脈/依田瑞稀/集英社)

なんだこのコマ。

暗殺と二足のわらじ、というより一石二鳥狙いの婚活方面で相棒になるメインヒロインですけど、男の娘(もしくは女装男子)。

エピソードごとに依頼主や護衛対象のゲストヒロインが替わって(増えて)いく『シティハンター』方式、でいいのかなコレ。

通常進行では攻略対象にならない「香役」が男の娘ヒロインで、「当たりヒロイン」を引くまで繰り返しガチャできるお得なシステム。

突然現れた「殺し屋狩り」との対峙から、そのままの流れで「獣使い」編へ。

獣使いがまあ、サイコホラー的マッドサイエンティストなんですけど、突然見開きでアップになる演出も含めていろいろ情緒不安定で、かえって小者に見えてしまうというかちょっとスベってる気もしますw

『マリッジトキシン』4巻より(静脈/依田瑞稀/集英社)

「強さ」「怖さ」の演出表現をいろいろ試して模索中、という感じ。

「殺し屋狩り」みたいな普通っぽさの中に隠れた狂気みたいのも同時に描いて、稚拙とは感じさせないですけど。

冨樫もこういう「悪役の怖さ」の演出が好きで、いろいろ試してたのを思い出します。

ヤンキーかわいいハムスター使い、クールというより自然体に狂気を秘めた殺し屋狩りと、脇を固める「相棒・仲間」ポジションにいい女いい男が徐々に揃いつつあって、キャラ萌え的視点ではとても眼福。

『マリッジトキシン』4巻より(静脈/依田瑞稀/集英社)

この2人はエピソードで使い捨てにしないで、レギュラー化してくれたら嬉しいね、と思いつつ、女装男子ヒロインの出番が少ねーぞーブーブー。

 

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