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#株式会社マジルミエ 7巻 評論(ネタバレ注意)

突如発生し人と社会に害をなし損害を与える怪異を、退治するサービスが「魔法少女」と称され、複数の企業が魔法少女サービスを提供する社会。

就職活動中の女子学生・桜木カナは、面接に連戦連敗の最中、大手金融企業の面接中に会場の会議室で発生した怪異に巻き込まれる。

『株式会社マジルミエ』7巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

通報で現場に駆けつけた魔法少女の怪異退治「業務」を手伝った縁で、カナは魔法少女ベンチャー企業「株式会社マジルミエ」にスカウトされ、魔法少女として就職することになった…

という、ジャンプ+の魔法少女お仕事漫画。

『パトレイバー』の「レイバー」のように現実社会に「魔法少女」という大きな「嘘」を一つ放り込んで、魔法少女を企業サービスとして現代社会ナイズ。

嘘の周辺を現実的な描写・展開で固めることで、ファンタジー世界観のリアリティラインを部分的に押し上げてシミュレーションして、お仕事漫画のテイに。

『株式会社マジルミエ』7巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

現実のお仕事で起きそうなストーリーラインで展開するので、特に本作はIT系のシステム開発屋さんが感情移入しやすい作りに。

「今日も一日がんばるぞい!」が『GS美神』よろしくバケモノ退治する漫画、でざっくり説明できちゃいそうな世界観。

『株式会社マジルミエ』7巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

1巻当初は魔法少女1名、エンジニア1名の小規模ベンチャーだったマジルミエですが、ヒロイン・カナの採用を経て、前巻ラストでエンジニアの採用募集を開始。

ドサクサで強力な魔法少女2名が転職してきたこともあり、陣容が充実していく楽しい展開。

今巻は社長の重本の大学での講演と採用面接を兼ねて、半分社員旅行っぽく古都にして魔都、京都へ。

『株式会社マジルミエ』7巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

魔法少女の歴史遺産とも言うべき由緒ある神社で偶然出会ったのは、採用しようとしていたエンジニア候補の学生その人だったが…

ということで、臨時で舞台を京都に移して目先を変えつつ、新入り2名と新キャラ1名のお披露目の事件と活躍。

前巻で現場と経営の対比、理想的な在り方を見せつつ、今巻で見せられたのは採用と育成による個の力の重要性。

『株式会社マジルミエ』7巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

孤高で孤独な青春を過ごした天才青年エンジニアを受け入れられるのは、少数精鋭の天才・異能集団「株式会社マジルミエ」だけだった、という熱い展開。

なんだかんだ言って、マジルミエって天才集団なんだよなw

お仕事の現場の理想を描きつつも、エンタメの王道の展開と描写を丁寧に、奇を衒わない代わりにお仕事ものとして安定した面白さ。

陣容が整ってきたところで、チームのフルパワーで当たる大規模な事件と活躍がそろそろ見たいわねというとの、

『株式会社マジルミエ』7巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

新キャラのエンジニアの兄ちゃん、髪型とかピアスとかかっこいいけど、描くのがめんどくさそうだなw

近年の女子主人公の作品としては男性キャラ比率がこれでもだいぶ高い気がしますけど、男性キャラを恋愛・ラブコメ面で「無害化」するのがなんか上手い作品ですよねw

 

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