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#め組の大吾 救国のオレンジ 7巻 評論(ネタバレ注意)

1995〜1999年に週刊少年サンデーで連載され小学館漫画賞・文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞するなどして大好評を博した往年の名作「め組の大吾」の、同作者による続編。

今作は掲載誌というか出版社まで移って、週刊少年サンデー(小学館)から月刊少年マガジン(講談社)に。

『め組の大吾 救国のオレンジ』7巻より(曽田正人/講談社)

旧作の主人公は「朝比奈大吾」でしたが、今作の主人公は「大吾」違い。

個人の才能だけではなく、尖った才能を規律・規範を超えて臨機応変に受容・許容できる組織論的な話に。なるんかしらん。

現場の発生と「ゴーストレスキュー」の登場、なによりオリジナル「朝比奈大吾」の再登場により、読者の興味がどっかに吹っ飛んでしまった「消防救助技術大会」はあっさり終了。

『め組の大吾 救国のオレンジ』7巻より(曽田正人/講談社)

過酷な現場の描写と、その幕間パートでのキャラの掘り下げ・甘粕たち消防上層部が抱える謎のチラ見せ、を交互にという展開が定番化してきました。

謎が謎を呼ぶ展開は、結論をわかってる作者に焦れて「こんなもん作者の自己満足じゃねえか」と思うことも正直多いんですけど、この作品の焦らし方は嫌いじゃないと言うか、スリリングで楽しいですね。

『め組の大吾 救国のオレンジ』7巻より(曽田正人/講談社)

続編効果というか、「Zガンダムのシャアとアムロ」効果というか、「読者への嬉しいご褒美」が効いてんですかね。

あんまり話が進んでいないように見えて、現場の幕間のキャラの深掘りや関係性がだいぶ熟してきたな、という感じのところで、予告によると次巻8巻で「第一部 終了編」とのことです。

『め組の大吾 救国のオレンジ』7巻より(曽田正人/講談社)

作者と甘粕が鍛えて熟成された精鋭チームが、一体なんのために鍛えられ熟成されたのか。

活躍が楽しみながら、作者が作中世界に何を起こすつもりなのかちょっと不安なのと、甘粕が「何を」知っているのかもさることながら、「なぜ」それを知っているのか、非常に気になりますね。

『め組の大吾 救国のオレンジ』7巻より(曽田正人/講談社)

急に「未来からのタイムリーパー甘粕」展開とか…まあ、さすがに無いよなw

 

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