岩倉美津未(いわくら みつみ)、15歳。
「石川県のはしっこ」、学年8人の中学から、東大法学部卒・中央省庁官僚を経て地元の市長となる大志を抱いて、叔父の住む東京の「高偏差値高校」に進学。
同級生8人の中学とはまったく違う大都会・東京の高校の人間関係、クラスメイトたちの「珍妙な田舎者」という視線が突き刺さる、予定に反してあまり順風満帆とは言えない高校デビュー・東京デビューと、思われた、が。
東京のクラスメイトたちは思ったより優しい良い人たちだった…
という学園青春もの。
それな。
「楽しい日々が始まったよ」
「きっと素敵な高校生活が待ってるよ」
と、まるで誰かを励ましているかのようで、タイムスリップして高校生活をもう一度過ごすのも悪くないなあ、なんて思ってしまいます。
俺も美津未のクラスメイトになりたいわ。
いろいろあった文化祭が終わって季節は冬に。
席替えを契機に、志摩くん・結月の美男美女のモテがクラスメイトたちを引き寄せて起こす、教室内渋滞が発生。
「席替えバタフライエフェクト」というか、「席替えピタゴラスイッチ」というかw
仲良し女子4人組、そして志摩くんと、それぞれに自分の恋を自覚したり、浮いた話が発生したり、おしゃれに目覚めたり。
結月以外。この子はちょっとした恋愛恐怖症というか、恋愛倦怠症というか、という感じね。
恋バナ巻。
「焦って恋人を作る必要なんてないんだよ」
なんてまあ、青春が終わった後だから言えるタワゴトというか。
10代中盤から20代前半、若い男女が狭いコミュニティに閉じ込められる空間が、「恋人作りのボーナスステージ」であることも確かですしね。
でも、そもそも大半の子がまだ人生経験浅くて人間関係で失敗しやすい10代が、恋愛の最大のボーナスステージって、ちょっとした設計ミスだよなあ。
友達同士で過ごす時間についてもボーナスステージというかね。いいよね、こいつら。
結月と誠の、一見全然タイプが違う者同士の友情、良い…
冬休みで再び石川に帰省。をきっかけに、叔父で叔母のナオちゃんと美津未の関係のエピソード・ゼロも。
なんというか、美しい漫画だな。
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