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#スキップとローファー 4巻 評論(ネタバレ注意)

岩倉美津未(いわくら みつみ)、15歳。

「石川県のはしっこ」、学年8人の中学から、東大法学部卒・中央省庁官僚を経て地元の市長となる大志を抱いて、叔父の住む東京の「高偏差値高校」に進学。

『スキップとローファー』4巻より(高松美咲/講談社)

同級生8人の中学とはまったく違う大都会・東京の高校の人間関係、クラスメイトたちの「珍妙な田舎者」という視線が突き刺さる、予定に反してあまり順風満帆とは言えない高校デビュー・東京デビューと、思われた、が。

東京のクラスメイトたちは思ったより優しい良い人たちだった…

という学園青春もの。

『スキップとローファー』4巻より(高松美咲/講談社)

「楽しい日々が始まったよ」

「きっと素敵な高校生活が待ってるよ」

と、まるで誰かを励ましているかのようで、タイムスリップして高校生活をもう一度過ごすのも悪くないなあ、なんて思ってしまいます。

俺も美津未のクラスメイトになりたいわ。

『スキップとローファー』4巻より(高松美咲/講談社)

今巻は一冊丸ごと、文化祭編。

美津未のクラスは演劇『サウンド・オブ・ミュージック』を上演することとなり、演劇から距離をとりたかったはずの志摩くんも流れに妥協して出演することに。

美津未は美津未で初めての文化祭、目一杯がんばろうとしてキャパオーバーに。

『スキップとローファー』4巻より(高松美咲/講談社)

更に文化祭当日、志摩くんに芸能活動を強いてたっぽい母親、志摩くんの幼馴染で現役モデルで過去にワケありの梨々華、なにやら因縁の再会で他人の文化祭で修羅場に突入。

元子役であることもクラスメイトにバラされ、自分の母親と修羅場を演じた幼馴染に付き纏われる志摩くんを見かねた美津未は…そしてそんな美津未の背中を見つめる志摩くんは…

『スキップとローファー』4巻より(高松美咲/講談社)

「持つ者」と「持たざる者」、「高嶺の花」とそれに憧れる者が、実は逆だった、という。

深いようでいて、上下ではなくただ単に互いに自分に無いもの・欠けたものを持つ他者に惹かれる、というシンプルな話のような気もします。

あと、あの、志摩くん・梨々華の幼馴染のクリスくんがいい奴すぎるw

あと、やっぱ梨々華の因縁ってちょっと逆恨みというか依存っぽかったですけど、

『スキップとローファー』4巻より(高松美咲/講談社)

ほらー、かわいいー。絶対梨々華が可愛いターンが来ると思ったー。まんまとかわいいー。ダメだ俺こういう子のこういう姿にグッときちゃうわ。

この作品のキャラは自分の心と向き合うのが上手…とは言わないな、逃げずに向き合いますよね。

人間、「泣くべきだ」と思って泣くもんでもないけど、泣きたい時にちゃんと泣くのって大事だよな、と。

前の巻でそんなセリフあったよな、と思ったんですけど、よく考えたら、

『中卒労働者から始める高校生活』19巻より (佐々木ミノル/日本文芸社)

違う漫画のセリフだったわ。至言だね。

文化祭、お疲れ様でした。みんなよくがんばった。

あと梨々華とクリスくんはナイスなキャラなので、ぜひ近いうちに再登場してほしい。

 

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