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#ウマ娘 シンデレラグレイ 11巻 評論(ネタバレ注意)

この表紙のクリーク、すごく美しくてすごく可愛いな。

実在の競走馬を美少女擬人化した育成ソシャゲ『ウマ娘』の派生コミカライズ。

日本の競馬史に残る名馬・オグリキャップの現役時代をモチーフにしたスピンオフ。

1〜2巻で地方レース(カサマツ)編が終わり、3巻から中央に移籍。

ウマ娘世界観でいう「中央トレセン学園」に編入し、並み居る名バ達と本格的にシノギを削る展開に。

『ウマ娘 シンデレラグレイ』11巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

シングレ世界観でタマモクロスの出番は終わったものの、元気に幸せに暮らしているようでよかったです。

Twitterや公式4コマではオグリがボケてタマがツッコむ、「タマも苦労す」な名コンビの日常コメディ二次創作をたくさん読むことはできるものの、『シングレ』のタマも少し恋しいね。

あと、『シングレ』では比較的シリアスな描写が多かったルドルフが、珍しくダジャレを披露。

『ウマ娘 シンデレラグレイ』11巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

『シングレ』でルドルフのダジャレは初めてだっけ?前もあった?

『シングレ』世界観ではまだエアグルーヴが未登場なので、ツッコミ役がいなくてシービーとマルゼンにガン無視されてて可哀想w

さて。

モチーフとなった史実が日本競馬史上最大級のシンデレラストーリーにして、トウカイテイオーと並ぶ日本競馬史上最大級の復活劇というドラマで、かつ現役時代を通じて魅力的なライバルにも恵まれていた馬のお話なので、更にifを加えた作話の骨組みの時点で優勝です。ありがとうございました。

『ウマ娘 シンデレラグレイ』11巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

オグリキャップのクラシック年、現役最強タマモクロスとの連戦「第二章 白い稲妻」編が完結、タマモクロスが去ったターフで新たなライバルたちとの激闘が開幕、題して「第三章 永世三強」編。

現実のオグリキャップのキャリアは昭和と平成を跨いでいまして、タマモクロスと走った年末の有馬記念、「昭和最後の名勝負」は昭和63年、1988年。年が明けた1989年1月7日に昭和天皇が崩御され、平成となりました。

ja.wikipedia.org

現実世界ではタマモクロスが去った平成元年に活躍したオグリキャップ、スーパークリーク、イナリワンを称して「平成三強」、元号の概念が描かれない『ウマ娘』世界観では、この3頭あらため3人を称して「永世三強」に。

dic.pixiv.net

『ウマ娘 シンデレラグレイ』11巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

おお、かっけー。

今巻は、オグリキャップの古バ1年目、永世三強を筆頭に多士済々のGⅠ戦国時代、伝説の秋シーズン開幕。その1戦目、天皇賞・秋をスタート前から決着まで。

強力な「領域(ゾーン)」を武器に現役最強の座を争うオグリキャップとイナリワンに対し、スーパークリークと奈瀬トレーナーが選んだ策は、まさかの「領域(ゾーン)を捨てること」だった。

『ウマ娘 シンデレラグレイ』11巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

ソシャゲの方のスーパークリークも、固有スキルは加速系じゃなくて回復系だったもんな。おそらく武豊ジョッキーがモデルであろう、奈瀬トレーナーにも少し独自の味付けがされています。

スーパークリークの強さが強調される今巻ですけど、しかし、

『ウマ娘 シンデレラグレイ』11巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

オグリの領域「灰の怪物」の発動条件もたいがいザルというか、ズルくね?w

もちろん、史実で今後の成績は固定されてはいるんですが、オグリの領域のこの発動条件は、後のレースの展開・描写を占う意味で興味深いですね。

つまり、「その時点」までの消耗と「その時点」の位置どり、あとは「オグリより強力な領域を持っているウマ娘がいるかどうか」で勝負が決まるという、シングレ世界観での「オグリ対策」の、線が引かれたというべきか。

 

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