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#おしかけツインテール 8巻 【完】 評論(ネタバレ注意)

ソシャゲを同時並行で6つプレイする資産家でトレーダーでダメ人間的な引きこもり男・俊郎の広大な屋敷に遠縁の美人母娘が居候することに。

美人ママの八重さんはキャリアウーマンで帰宅後はただの酔っ払い、美人娘の花梨さんはしっかり者で世話焼き体質でツインテの女子高生だった日常系4コマ。

『おしかけツインテール』8巻より(高津ケイタ/芳文社)

妄想にもほどがあるw

人生上振れした草食系引きこもりという感じの主人公で、未成年のヒロインと歳の差もあることもあって、恋愛要素はほとんどないです。萌え要素はありますがエロ要素もなし、という感じ。

世話焼き体質の花梨が、自堕落な俊郎をほっとけない、ぐらい。

『おしかけツインテール』8巻より(高津ケイタ/芳文社)

本質的に日常系ほのぼの4コマなんで、縦軸はなくてもいいぐらいなんですけど、「非サザエさん時空」で時間が流れる系で、同居を始めた時に高1だった花梨も高3になって。

今巻で完結。

受験、大学合格、高校卒業、そして大学のある地に引っ越すための引っ越し、花梨・母親の八重・家主の俊郎の3人の同居生活の終わり。

『おしかけツインテール』8巻より(高津ケイタ/芳文社)

歳の差恋愛、特に成年と未成年の恋愛が御法度となった昨今において、俊郎と花梨の淡い恋愛?の成就がダイレクトに描かれることは、「まあ、あり得ないだろう」と多くの読者が思っていたと思います。

運用は「女子高生と同居する(だけの)日常」としてエロ要素はなく恋愛要素がごく薄い漫画でしたが、そもそも作品タイトルが示すとおり男の下心満載で始まった作品。

『おしかけツインテール』8巻より(高津ケイタ/芳文社)

それだけに、「俊郎と花梨の将来」について妄想(これを「夢」と呼んでいいんでしょうか)していた読者もまた多かったでしょう。

最終巻も、3年間一緒に暮らした3人の別離を万感の思いを込めつつ、でもファミリーコメディー4コマ漫画としての仕事をきっちり果たして、コミカルに、でも淡々と。

『おしかけツインテール』8巻より(高津ケイタ/芳文社)

作者と読者が暗黙で共有していた「将来の夢」の、邪魔をしない程度に薄く補助線をひいたエンディング。

この作品らしい、誰かを傷つけたり、傷つけ合う理由を作ったりしない、優しい終わり方でした。

自分も彼女ら彼ら3人との同居が解消されて別離するような寂しさがありますが、9年間、楽しく読みました。

『おしかけツインテール』8巻より(高津ケイタ/芳文社)

お疲れ様でした。

次回作も楽しみにお待ちしています。

 

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