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#怪獣8号 10巻 評論(ネタバレ注意)

現代、ただし頻繁に怪獣に襲来され「怪獣大国」となった日本。「防衛隊」が組織され、襲来の都度、怪獣を討伐することで社会が保たれていた。

かつての防衛隊志望に挫折した怪獣死体処理清掃業者・日比野カフカ(33♂)は、防衛隊志望の後輩に触発され再び入隊試験受験を決意するものの、いろいろあって人間サイズの怪獣に変身する体質となってしまう。

目撃情報から防衛隊に「怪獣8号」として指名手配されたまま、怪獣変身体質を隠したカフカの防衛隊入隊受験が始まった。

『怪獣8号』10巻より(松本直也/集英社)

という、「SF」でいんだよねこれ。「バトル」もつけていいんかしら。という王道変身ヒーローもの。

作品コンセプトとして他とは毛色の違う「ディザスター(災害)もの」として期待した向きには、怪獣のヒト型化・人間サイズ化によって「結局、普通のジャンプバトルもの」に落ち着いちゃったな、ってのはあります。

当初はこういう絵の展開を期待してた人が多かったんじゃないかな。

『怪獣8号』10巻より(松本直也/集英社)

これいい絵だね。

防衛隊隊員でありながら密かに怪獣8号に変身して怪獣を倒す、「ザ・変身ヒーロー」な展開でしたが、既に防衛隊内で「正体バレ」が発生済。

主人公は隊により隔離され処断が検討されたものの、どうにか存在を許され、現在は他の隊員から隔離されたまま幹部による戦力アップと「変身に頼り過ぎない戦い」のための修行モード。

主人公が後ろに下がってる間、仲間の主要メンバーたちもそれぞれ主にネームド怪獣の力を取り込んだ強化が図られて、前巻より新展開。

『怪獣8号』10巻より(松本直也/集英社)

強力な怪獣が同時多数に発生する、「群発災害」編。

展開的には強化された主要メンバーたちのお披露目バトルと、主人公の前線復帰・仲間との合流へ、という流れ。

肝心な場面での見開き、ケレン味たっぷりのセリフと大見栄、強さがエスカレートしていく展開、ピンチになると覚醒する主人公たちや颯爽と現れるパワーアップした味方たち、という、ジャンプのバトル漫画のお手本のような漫画作品。

『怪獣8号』10巻より(松本直也/集英社)

画面やセリフの雰囲気的に、系譜で言ったら『BLEACH』の系譜なんですかね? その他、『エヴァ』はじめ様々な先行コンテンツのオマージュ、良いとこ取り、という感じ。

今巻は同時多発バトルで人気の脇役たちの見せ場連発からの曇らせ展開で、「主人公の物語」としての進展はないですが、バトル漫画としては見せ場たっぷり。

バトルのスタイルとしては、自分は銃撃(ガン・アクション)スタイル、特に超長距離射撃の描写が大好物なので、亜白隊長ガンガレもっとガンガレ。

『怪獣8号』10巻より(松本直也/集英社)

ついでにカフカと亜白隊長のラブコメ展開ももっとガンガレ、となぜか2ch黎明期の方言で。

 

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