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#君は放課後インソムニア 13巻 評論(ネタバレ注意)

進学高の1年生、不眠症に悩む少年と不眠症に悩む少女が、昼寝場所にしようとした学校の天文台で出会うボーイミーツガール。

ラブコメっつより青春恋愛日常もの。まるで美化された過去の思い出であるかのようにュア度高め。

『君は放課後インソムニア』13巻より(オジロマコト/小学館)

ヒロインの病気が作品全体に重たく影を落とし、読者にストレスも与え続けてきた作品。

主人公二人に思い入れが深いほど、読んでてジワジワと精神的にダメージが入り続ける、ちょっと意地悪な作りとも言えます。

気がつけば主人公二人、イサキとガンタも高校3年に。仲良し5人組で大阪に大学見学ツアー。

『君は放課後インソムニア』13巻より(オジロマコト/小学館)

急に脇役の恋が進展、気持ちはともかく、扱いが軽いなw と思っていたら大変ロックな告白。良いね。

んで。

前巻でなぜか「もう大丈夫」と安心してしまって、もう理由も思い出せないんですけど、ぇぇ…大学受験ぐらい普通に受けさせてやってよ…

思うに、青春もの・恋愛もの・ラブコメにおけるストーリー上の「障害」の置かれ方について、「病気」が置かれることが自分は苦手です。

『君は放課後インソムニア』13巻より(オジロマコト/小学館)

もうこの際だからなんで苦手なんだろうか、と今巻を読みながら考えてみたんですけど。

当然、主人公たちが最終的に幸せになるところを見たいんですけど、本人たちの成長や努力で解決できない障害だから嫌なのか。

あるいは病気を直視することから逃げて目を逸らすことによって、その向こうにあるキャラの死の可能性、更にその向こうにある自分の死の可能性からも、目を逸らしたいせいかのか。

『君は放課後インソムニア』13巻より(オジロマコト/小学館)

病院や人間ドックが苦手な心理というか、健康が損なわれることで理不尽に人生が損なわれることが怖いのかな。

ただ、目を逸らすことができるのは、健康な(あるいはまだ病気が見つかっていない)人間のある種の特権で、イサキは自分の病気から目を逸せないんだよな、という。

『君は放課後インソムニア』13巻より(オジロマコト/小学館)

そしてそんなイサキは恋をするし大学も受験するし、この漫画はそういう漫画なんだよな、という。

だから恋愛の障害に病気が置かれる青春恋愛漫画が在ったって、何もおかしいことではないんだよ。

証明終わり。そうか?

『君は放課後インソムニア』13巻より(オジロマコト/小学館)

ああ、もう、誰か未来人がいたらこの漫画の結末を教えてくれー。つらいー。

 

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