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#ラジエーションハウス 15巻 評論(ネタバレ注意)

幼い頃に、それぞれお医者さんとレントゲンの人になって患者さんたちを助ける約束をした、女の子と男の子。

『ラジエーションハウス』15巻より(モリタイシ/集英社)

男の子は約束を果たしさらに研鑽を積み天才的な技量とこっそり医師免許まで持つ放射線技師となり、果たして女医になっていた女の子が務める病院に遂に採用された。

が、女の子は約束どころか、男の子のことさえ憶えていなかった…男の子は平凡な技師を装いながら、女の子を陰ながら支えるのだった…

『ラジエーションハウス』15巻より(モリタイシ/集英社)

というボーイ・ミーツ・ガール・アゲインなラブコメ医療ドラマ。「今日のあすかショー」のモリタイシの現作、原作・監修は別の人。

放射線医と放射線技師の両方が監修に。

脇役女子をうっかり巨乳に設定した結果、監修の手前上、乳袋を描くわけにもいかず、医療着を着ると太って見えて可哀想な事態が発生するぐらいには、監修がしっかりしていてる作品。

『ラジエーションハウス』15巻より(モリタイシ/集英社)

今巻は軽め・短めのショートエピソードが2編。

甘春総合病院の放射線科を取材する週刊「文秋」の記者の目的に右往左往。編。

前巻のドキドキ北海道出張ラブコメ編の余波でヒロインとギクシャクした主人公が有給休暇の消化を兼ねてぶらり一人旅。編。

『ラジエーションハウス』15巻より(モリタイシ/集英社)

いずれもエピソードとしては軽めですが、脇役の人物像が深掘りされたり、主人公とヒロインがそれぞれに自分の気持ちを整理したり、と今後の展開の土台を固める良いエピソード。

そんな中でも、従事する医療業務や症例の描写は、(私は素人ながら)唸らされるものがありますね。

『ラジエーションハウス』15巻より(モリタイシ/集英社)

作中のセリフを借りれば、また医療の現場に対して不謹慎な言い様ですが、臨床現場で起こる出来事の「思いもつかなさ」は本当に面白い。

五十嵐くんの、「休暇中の旅先でスキルを活かして活躍」もある種の定番展開ではあるんですけど、定番だけに良いですよね。

意図せず五十嵐くんの「患者」になってしまったお姉さんとの会話も、味があるというか、

『ラジエーションハウス』15巻より(モリタイシ/集英社)

人生のダシが効いてて良いです。

自分も年明け1月に人間ドッグ、しっかり受けよう。

 

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