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#機動戦士ガンダム バトルオペレーション コード・フェアリー 3巻 評論(ネタバレ注意)

一年戦争後期、地球連邦軍のV計画が進行し、ジオン軍の幹部ガルマ・ザビが戦死する頃。

北米にキシリア配下の秘匿MS部隊、女性だけで構成される特務小隊、通称「ノイジー・フェアリー」が配置されていた…

『機動戦士ガンダム バトルオペレーション コード・フェアリー』3巻より(高木秀栄/KADOKAWA)

という、ガンダム・宇宙世紀・一年戦争の世界観に、日常系の美少女動物園を放り込んだような作品。

「美少女ガンダム」というより「美少女ジオン軍」という感じ。

少女中心の女だけで構成されたMS小隊に合理的な必然性がないとか、戦争が部活みたいに軽いとか、一年戦争時のガンダムの個体数がまた増えたよとか、不満点もいろいろあるんですけど、MS戦闘の作画が良いとか、オリジナル『ガンダム』との同時代性による関連とか美点もあって、評価保留中、というところ。

『機動戦士ガンダム バトルオペレーション コード・フェアリー』3巻より(高木秀栄/KADOKAWA)

ガウに乗れるのはまあ、嬉しいよな。

軽いノリで美少女だらけ、って『ZZ』もまあ…みたいな。

ガンダムスピンオフはハズレ多すぎて、ハズレにイチイチ目くじら立ててもしょうがねえってのと、まだハズレと決まったわけじゃなく「保留」で留まってるだけでたいしたもんな気がする、というのもあります。

主人公たちノイジー・フェアリー小隊は「ジオンの魔女」「北米の魔女」と称され、連邦軍から恐れられる存在となっていた…

『機動戦士ガンダム バトルオペレーション コード・フェアリー』3巻より(高木秀栄/KADOKAWA)

今巻で、主人公ヒロインの乗機が変更、ケンプファーベースのカスタム機「ティターニア」が登場。

また小隊の基地となっていた北米の拠点・通称「ティルナノーグ」が連邦軍に捕捉され、脱出劇の末にこれを廃棄し、小隊はキャリフォルニア・ベースに合流。

時制もガルマが死んだ頃から少し進んで、今巻後半では既にジオンはオデッサ、ジャブローと敗戦。

『機動戦士ガンダム バトルオペレーション コード・フェアリー』3巻より(高木秀栄/KADOKAWA)

今巻のサービスシーン。あ、お風呂回もありましたよ。

1st劇場版で言うところの「哀・戦士」編が過ぎ、次巻からは時制としては「めぐりあい宇宙」編に相当するところ。

本作はおそらくラスト、終戦まで地球の北米大陸が舞台になるっぽいですが。

「美少女動物園」の部活ノリで始まったように見えた本作ですが、主人公たちが北米大陸でゲームのクエストをこなすように戦っている間に、戦況は徐々にジオン劣勢に傾いていき、連邦軍は「魔女狩り部隊」を組織、

『機動戦士ガンダム バトルオペレーション コード・フェアリー』3巻より(高木秀栄/KADOKAWA)

小隊内部でもギレンとキシリアの暗闘に端を発するスパイの潜入が発覚と、だいぶきな臭くなってきました。

なによりも「モビルスーツかっこいい!」だけでは済まない、戦争の狂気と理不尽が浮かび上がってきています。

初期『ZZ』のような部活ノリが、徐々にシリアスに後期『ZZ』のように。

『機動戦士ガンダム バトルオペレーション コード・フェアリー』3巻より(高木秀栄/KADOKAWA)

まあそら、「大河」的には敗戦が確定しているジオン軍側が主人公ですもんね…

次巻からは配色が濃くなっていく中、キャリフォルニア・ベース防衛戦でしょうか?

 

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