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#幼稚園WARS 6巻 評論(ネタバレ注意)

国によって極秘で運営され、収監された凄腕の元・犯罪者たちを釈放・減刑と引き換えにボディガード兼「幼稚園の先生」として有期雇用し、誘拐や暗殺の対象にされる良家の子女を預かって護衛する、「世界一安全な幼稚園」。

『幼稚園WARS』6巻より(千葉侑生/集英社)

元・伝説の殺し屋、囚人番号999、リタも、幼稚園教諭として子どもたちを日々護衛しながら、1年間の年季が明けて自由の身になることを、そしてイケメンの彼氏を作ることを夢見ていた…

という、「殺し屋×幼稚園の先生」なハードボイルド・アクション。名物編集「林士平」印。

昔、シュワルツェネッガー主演で凄腕刑事が潜入捜査で幼稚園の先生になる『キンダガートン・コップ』という映画がありましたが、あれに倣えば「キンダガートン・アサシン」という感じ。

『幼稚園WARS』6巻より(千葉侑生/集英社)

同じ「林士平」印の『SPY×FAMILY』は言うに及ばず『子連れ狼』の昔から、「ハードボイルドと幼児」は意外と相性が良いですね。

林編集作品らしく勢い・スピード・テンポ・ギャップ優先、無敵ヒロインでバトルというかガンアクションシーンもどこかコミカルに。

今回は園長のお使い、若手の教諭たち「たんぽぽ組」で来たる激戦に備えて武器の調達に出る「浅草編」が前巻で決着、浅草遠征の慰労の打ち上げ・飲み会を経て、新展開へ。

『幼稚園WARS』6巻より(千葉侑生/集英社)

新たなオーダーは、近く開催され保護者のVIPも多数来園する「お遊戯会」において、攻め寄せる暗殺者たちを銃器を使わずナイフのみで、保護者たちに戦闘を悟られないよう、「サイレントに処理」すること。

そして空港には世界各国から続々と暗殺者たちが来日していた…

基本的に攻めてくる暗殺者たちを撃退する、タワーディフェンスバトルゲームみたいな展開が基本で、遠征した「浅草編」がイレギュラーだった感じですが、再びタワーディフェンスバトルへ、という。

『幼稚園WARS』6巻より(千葉侑生/集英社)

6巻に至って個性的なキャラ毎の「定番ネタ」もある程度は出揃って楽しい「テンドン」のギャグコメディが繰り広げられますが、6巻に至って当初の作品コンセプトの「出オチ」性は消費し尽くして、ややマンネリ期に入ったかな、という気もします。

「マンネリでも楽しい漫画」というのはいくらでもありますし、それを是とするかどうかは、割りと読み手の個人の好みや作品との相性みたいなとこありますよね。

『幼稚園WARS』6巻より(千葉侑生/集英社)

自分個人も、漫画作品によって「マンネリ化してでも永遠に読みたい漫画」と「マンネリ化する前に鮮やかに終わって欲しい漫画」の両方があって、どっちが正しいってもんでもないとは思いますけど、ある程度スタイルを確立したこの漫画は、どっちに行きたい感じなのかな、と。

作品の縦軸、宿題としては

・リタの双子の兄(?)と組織「新世界秩序」との決着

・ライラの謎

・特殊教諭たちの恋愛模様

・1年後

あたりでしょうか。

TVアニメ化予定の有無で作家や編集の戦略も変わるだろうなと思いつつも、この漫画をアニメ化したとして地上波で放送できるんかしらね。

『幼稚園WARS』6巻より(千葉侑生/集英社)

『チェンソーマン』もアニメ化したぐらいだし、まあどうにでもなるかw

 

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