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#ねこ、はじめました 12巻 評論(ネタバレ注意)

車に撥ねられた男子高校生が気がついたら猫になってて女子高生・チカちゃんに拾われて飼われる日常もの。そんな非日常な日常ものがあるか。

ラノベみたいな設定だけどエロ要素ゼロなのと人類の目がデカいのは自分からちゃおコミックス読みに行っといて文句言ってはいけない。

『ねこ、はじめました』12巻より(環方このみ/小学館)

※言うてるほど探してません

というか、

『ねこ、はじめました』12巻より(環方このみ/小学館)

お前んとこの作者、あんま元に戻す気なさそうだぞ。大丈夫かお前。

「猫になって一人暮らしの可愛い女子高生に飼われてもふられる」と言えば「教室に乱入してきたテロリストをやっつける」と並んで男子7大妄想と言われていますが、正体が人間のアドバンテージをまったく活かせてない猫の、自分や飼い主にモノローグでツッコミまくる間抜けで癒し系な日常もの。チカちゃんポンコツ可愛い。

『ねこ、はじめました』12巻より(環方このみ/小学館)

巻数もめでたく二桁に到達。アニメ化!アニメ化!(願望

人間が猫になって、という作品なので、当たり前と言えば当たり前なんですが、今巻特に、人間の心を持ったニャオの目線で「猫の不思議」というか、

「猫の身体になってもなお納得いかない猫の行動原理」

が語られます。

人の心と猫の身体を持つニャオは、口の中が毛だらけになるのがイヤなので毛繕いをしないし、他の猫がなぜあんなに寝てばかりなのかもわからないし、猫の縄張り意識もキレるポイントもよくわからないし、猫向けの遊具も何が楽しいのか理解できません。

『ねこ、はじめました』12巻より(環方このみ/小学館)

人間から見た「猫の不思議」を実体験として感じつつ、「やっぱ猫わからん」というw

科学漫画でも生物漫画でもないので、それを解明するところまでは当然いかないんですが、それでも「人間(の身体)から見た猫」と「猫の身体から見た猫」のギャップが実体験としてどう描かれるかは、この先も少し楽しみ。

『ねこ、はじめました』12巻より(環方このみ/小学館)

猫の身体に引き摺られて思考が「猫寄り」になることもあるだろうし、ニャオにとっては「猫を識る」は「(人間に戻るルートを諦めて)猫として生きていく」ことに寄って行ってしまうんじゃないか、「身体が精神を規定するのであれば、人間の尊厳とは、実存とは」と、他の漫画・他の作家(例えば士郎政宗)だったら思ったかもしれないところですが、先述の作者コメントのとおり、「そういう作品」ではないので、野暮な話になっちゃいますね。

自分もニャオが面白くてチカちゃんが可愛ければ、それでいいです。

『ねこ、はじめました』12巻より(環方このみ/小学館)

そんなこの漫画が好きです。(なんだこの〆…

 

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