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#2.5次元の誘惑 19巻 評論(ネタバレ注意)

先輩たちが卒業し、高校の一人漫画研究部として日々部室で二次オタ活動に勤しむ奥村(高2♂)。

学校が新入生を迎えたある日、漫画研究部のドアを叩く一人の新入生がいた。

『2.5次元の誘惑』19巻より(橋本悠/集英社)

奥村と同じく古の名作「アシュフォード戦記」「リリエル外伝」とそのヒロイン「リリエル」をこよなく愛する彼女・天乃リリサは、キャラ愛が高じて高校生になったらコスプレイヤーになることを夢見ていた。

というボーイミーツガールから始まるコスプレ青春もの。それぞれの葛藤を乗り越え界隈を騒がすコスプレチームとなり、四天王と呼ばれる頂点のコスプレイヤーたちにも認知されるように。

『2.5次元の誘惑』19巻より(橋本悠/集英社)

コスプレデビュー、夏コミ、冬コミ、文化祭、と怒涛の一年が過ぎ年度が改まりまして、各自進級、まり姉は卒業して常駐OBに。

新一年生の新キャラ、ハイスペお嬢様・華 翼貴(はな つばき)も早々にコスプレ部に馴染み、近刊の「最後の四天王」編を通じて、リリサと奥村のコンビにとっての夢、「究極のROM」が完成。

今巻は、体育祭の仮装(コスプレ)リレー、「究極のROM」完成打ち上げ合宿、そして新章、「まゆら様」編。水着回もあるよ!

『2.5次元の誘惑』19巻より(橋本悠/集英社)

自身のコスプレでの目標を一旦は達成したリリサの新たな夢は誰かのためにコスプレ衣装を制作する「コスプレ屋さん」になること。

そんなリリサに、まゆら様の恋人・エリからコスプレ衣装制作の依頼。

まゆら様は、「四天王」と呼ばれるまでに上り詰めたコスプレイヤーを、高校教師として就職して以来、一度の例外を除いて、半引退状態だった。

『2.5次元の誘惑』19巻より(橋本悠/集英社)

エリの願いはまゆら様のコスプレイヤー復活だったが、コスプレと並んで教師も夢だったまゆら様本人には複雑な想いがあった…

ということで、作中、次のコミケは夏コミですが、夏コミのメインテーマは「まゆら様復活」になりそうです。

まゆら様がコスプレ衣装を置いて教職を選んだ選択は、よくわかるんですよね。

打算的な意味で、753のように経済的に生活できるだけの収入を得る「プロ」のコスプレイヤーは、アスリートと一緒で実態として見えない年齢制限が有り、エリカのように裏方に回るなどしないと「一生の仕事」にはしづらいですし。

『2.5次元の誘惑』19巻より(橋本悠/集英社)

まゆら様のコスプレのスタイルも「ラスタロッテ一筋」で、753みたいに企業案件も請けにくいし。

そもそも教師も良い職業だし、教師になったからこそリリサや奥村との出会いもあったんだし。

コスプレイヤーの生き様として、プロコスプレイヤーとなった753、裏方に回ったエリカ、趣味としてコスプレを続ける夜姫に対し、まゆら様がコスプレの師としてリリサに見せる背中はどんな背中か考えてみると、

『2.5次元の誘惑』19巻より(橋本悠/集英社)

どうも

「四天王まゆら、最期のコスプレ、最期のラスタロッテ」

になってしまいそうな予感が、してしまいますね。

教師という職業に「堅さ」が求められるとはいえ、こっそり趣味で続ける分には、あの校長だったら黙認してくれそうな気もするけどね。

 

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