#AQM

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#FX戦士くるみちゃん 6巻 評論(ネタバレ注意)

萌え漫画みたいな表紙ですけど、『ハンター×ハンター』の「予言の四行詩」を思い出します。

「『眠り』や『降りる』は死を暗示する」

ってやつ。

『FX戦士くるみちゃん』6巻より(炭酸だいすき/でむにゃん/KADOKAWA)

2008年、中学3年の少女・くるみの母親は、単身赴任の夫に内緒で家計をFXの豪ドル円につっこみ、リーマンショックによる金融危機で2000万円の損失を出して自殺した。

2014年、20歳の大学生となったくるみは、母が失った2000万円を取り戻すべく、バイトで貯めた30万円を元手に母を殺したFXに挑む。

絶望の地獄と、父のタンス預金を盗んでまでロスカットを回避した上での天国との、その両方を経験したくるみは、沼のようなFXの魔性に囚われていく…

『FX戦士くるみちゃん』6巻より(炭酸だいすき/でむにゃん/KADOKAWA)

という、美少女FX漫画。

癒し系の萌え漫画と勘違いして買わないように気をつけましょう。恋愛要素も百合要素も、自分の目から見るとほぼ在りません。

例えこの漫画が大ヒットしても、影響されてFX始めて破産して「作者を●して俺も◯ぬ」なんて奴が万が一にも現れないよう、

FXにのめり込む初心者の心に生じる闇が念入りに描かれた作品。

人間の自制心が溶けていく、ほとんどサスペンスホラー。

『FX戦士くるみちゃん』6巻より(炭酸だいすき/でむにゃん/KADOKAWA)

ここ数巻、「意識だけ高い系」のイキリ小娘・芽吹が、FXの沼から借金の沼へ沈んでいく様子がじっくり描かれました。

主人公のくるみを傍観者の立場に差し置いて、ぶっちぎりの愚かしさと心の弱さの「見世物」として作品を引っ張ってきた芽吹でしたが、今巻で「芽吹編 完全終了」でよろしいかと思います。

最後はこう、静かでしたね。意外とそういうもんかもしんないな。

『FX戦士くるみちゃん』6巻より(炭酸だいすき/でむにゃん/KADOKAWA)

ということで、ここ数巻、芽吹によって脇役の傍観者ポジションに追いやられていた主人公ヒロインのくるみに、再びスポットが。

「スポットが」というか、サブヒロインたち含めた「4人娘」も成仏したり漫画家目指したり利確したりで、気がつけばFXやってんの、くるみだけに。

ここから最終シリーズになっていくんですかね。

作中の伏線や現実の2014年前後の「史実」が制約にもなっていますし。

「思ったより人気が出たので引き伸ばします」

というやり方には、あんまり向いてない作品ですし。

『FX戦士くるみちゃん』6巻より(炭酸だいすき/でむにゃん/KADOKAWA)

この作品がハッピーエンドでもバッドエンドでも中途半端エンドでも、ここまで「萌え美少女のFX残酷物語」という「見世物」として十分面白かったので、読んでるこっちはどんな終わり方でも満足度高そうな気はしますが、この作者がどんな結末、メッセージ?、教訓?、現実?、人間?を描くのか、ちょっと見ものですね。

同じ作者の次回作も追うかどうか、けっこう「終わり方」できまっちゃうとこありますしね。

ここから一発逆転、「FXはいいぞ!」みたいな〆だと、それはそれで「夜中にピンポンされたのかしら」という謎の面白さが発生しますが。

『FX戦士くるみちゃん』6巻より(炭酸だいすき/でむにゃん/KADOKAWA)

ここで第6回!チキチキ!AQMが持ってるはてな株の最新株価のコーナー!

ここ数年、はてな株を保有してたんですが、実は昨年の途中で損切りして全部売ってクルマの頭金にしました。約160万円の損失でした。

まあその、ご多分に漏れず投資先ははてな株だけではなかったので、

最近の各方面の市場の好況もあって、トータルではぼちぼちです、という感じ。

株式会社はてな様の今後ますますの発展を、利害を共有しない赤の他人事としてお祈りいたします。ありがとうございました。

これもう漫画の感想関係ねえな……

 

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