#AQM

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#麻衣の虫ぐらし 来夏と美津羽の特別編 【完】 評論(ネタバレ注意)

「誰かさんを独りぼっちにしないで済んで」

「本当によかったわ」

エロ漫画絵師から断筆、9年の休止を経て一般漫画で活動再開した雨がっぱ少女群の復帰作「麻衣の虫ぐらし」の最終巻2巻が先日発売されましたが、そのスピンオフにあたる作品。

3話収録、表紙含めて40ページほど、お値段税込で216円、本編で脇役だったお嬢様の来夏と、2巻でやや唐突に登場したパートナーの美津羽が主人公。
来夏と美津羽は恋人同士であることが、既に本編中でカミングアウトされています。

その2人を主人公にした短編なのですが若干ホラータッチで物語は始まり…何を書いてもネタバレになりますね。
物語の軽重は主観によって変動しますが、スケールだけで言えば本編よりよほど大変なことが起こっている気がします。

手塚治虫、藤子不二雄、高橋留美子、西森博之、西尾維新、施川ユウキ、その他多くのフィクション、あるいは神話や伝承で、ややもすると陰鬱に、あるいは悲劇的に描かれがちなテーマですが、最後はポジティブに描かれます。

決して独創的なストーリーではありませんが、短編にまとめて最後にあの笑顔を持ってくる構成、もっとこの人のいろんな作品を読んでみたいと思いました。

 

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