「このカップルは多分"嘘"だ…」
「だって…肉食獣と草食獣の本当の恋愛は もっとつらくて…苦しいことばかりで…
あんな風に絶えず笑い合えるような簡単なものじゃなかった」
「でも だからこそ私は 私は…レゴシくんを…」
共通の言語を話す動物たちが直立歩行し服を着て暮らす社会を舞台にした何かと示唆に富む青春もの。
主人公はハイイロオオカミのオス。学園内の食殺事件の犯人を突き止め決闘で倒し、その過程で友人の足を食った罪に耐えかねて学園を去った、強く不器用で心優しいレゴシ。
彼と恋に落ちたドワーフウサギの魔性の美少女先輩のハル。
肉食と草食が共生する一見理想的な社会の「そんな簡単に上手くいくはずない」部分にスポットを当て、その社会の矛盾に嵌り落ちて苦悩する肉食動物の少年の葛藤、放浪、恋愛観、人生観。
レゴシに目をつけた、祖父の因縁の元相棒で社会の頂点の一つに立つ壮獣ビースター・ヤフヤとの初対決もありつつも、この巻のトピックはやっぱレゴシとハルの再会ですよね。この2人大好きだ。
「最後に行きたい所があるの… 裏市…私を裏市に連れてって レゴシくん」
「草食獣の肉が売ってるっていうあの場所で 裏市でデートしよう…」
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