休日で市場もお休みなので、今日は株式会社はてなについて勉強しまーす。
会社概要
はてなのトップページとは別にコーポレートサイトがあります。
hatenacorp.jp
さすがにほとんどは知ってる情報なので割愛しますが
・2001年創業
・旧・一般第二種電気通信事業者で届け出
・「コンテンツプラットフォーム」「コンテンツマーケティング」「テクノロジーソリューション」の3つのサービスが事業の柱
・UGCサービスで培った技術・ノウハウが事業のコア
・代表取締役社長は2代目の栗栖義臣氏
(昨年の株主総会時点で65,000株を保有・発行済み株式の2.28%)
・創業者で初代代表取締役社長の近藤淳也氏は非常勤の取締役
(昨年の株主総会時点で1,173,274株を保有・発行済み株式の41.08%)
人材の流動性が高くていちいちメンテしてられないのか、従業員数の記載はありませんが、後述の半年前の2Q決算では139名と説明されています。
IR情報
普通の企業と同じくIR情報が公開されています。
hatenacorp.jp
経営者
2014年に2代目の代表取締役社長に就任した栗栖義臣氏。社長メッセージはこちら。
hatenacorp.jp
就任時に自己紹介エントリーをはてなブログで書かれています。idは id:chris4403 。
chris4403.hateblo.jp
鹿児島出身、阪大卒、SIer勤務6年を経て2008年にはてな入社、うごメモはてなやはてなハイク2のリリース、人力検索はてなのリニューアルなどを経て2013年からはサービス開発部の本部長、との経歴。
割りと携わったサービス、後(本部長時代)に潰れてるのが多い気がしますが、経営者としてはちゃんと潰すべきを潰せる人で良いんでないかな、と思います。サービス開発ってそういうもんだし。成功体験が忘れられずに自分が建てた仕事は赤字でも頑として潰さない人とか、困ったちゃんになりがちですし。
というか本部長就任の2013以降、終了したサービスめちゃくちゃ多いな。
ja.wikipedia.org
あと自分も鹿児島出身なので親近感が湧きますね。お前どこ中?どこ中よ?
半年前、2019.7期の2Qの決算説明のプレゼンが動画と資料で公開されています。
www.net-presentations.com
栗栖さんがしゃべってるとこ初めて見たわ。
業績と事業の内訳、2019.7月期決算
各種業績指標は2018/7期が踊り場になったものの、概ね右肩上がりで推移。
hatenacorp.jp
で、問題の先日の決算の短信です。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3930/tdnet/1750982/00.pdf
抜粋引用して見ていきます。
コンテンツプラットフォームサービスの売上高は、581,326千円(前年比1.2%増)
コンテンツマーケティングサービスの売上高は852,105千円(前年比16.2%増)
テクノロジーソリューションサービスの売上高は、1,087,021千円(前年比38.4%増)
売上高の内訳をグラフにするとこうなります。表記上の小数点二位を四捨五入してます。
どの事業も前年比プラスですが、特にテクノロジーソリューションが突出して成長しています。反面、我々が普段目にしている「はてなブログ」や「はてなブックマーク」を含むコンテンツプラットフォームは前年比1.2%プラスとほぼ成長が止まっています。
全体的に、C向けのコンテンツプラットフォームで成功した技術やノウハウ、&知名度をB向けにカスタマイズ・流用・活用して法人市場で稼いでいる会社、という感じ。
当初のコア事業だったそのC向けのサービスは、法人ビジネスの「種」として重要ではありますが、ビジネスそのものとしては頭打ちで売上げの比率も全体の1/4以下となっています。廃止したサービス群に替わる新ヒットサービス、できれば法人向けに流用が容易なサービスの開発が待たれます。
各事業の利益の内訳は公開されていないため売上高ベースですごく乱暴に計算すると、従業員139名の23%の32名相当のリソースでC向けの「はてなブログ」と「はてなブックマーク」などを開発・運営するのが妥当という計算になります。そういえばコーポレートサイトに組織構成図がないですね。
「はてな匿名ダイアリー」、いわゆる「増田」がいつまでも実験サービスの「はてラボ」扱いだとよく揶揄されますが、C向けのサービス全般がB向けサービスの「ラボ」として機能しています。
2Qの決算説明の際の資料から拝借します。
C向けユーザ目線と株主目線を合わせると、B向けに注力してる間に、屋台骨ではないが土台ではある「コンテンツプラットフォーム」が根腐れ起こして、全体が倒れてしまわないかも気になるところ。ネットのコミュニティからユーザが離れるときはあっという間です。とりあえずカラースター購入結果画面でflash使うのやめようぜ。
で、決算としては
当事業年度の売上高は2,520,452千円(前年比20.5%増)、営業利益は452,442千円(同41.5%増)、経常利益は449,507千円(同34.1%増)、当期純利益は327,630千円(同39.6%増)となりました。いずれの利益額も2001年の創業来、最高額となりました。
とのことで、よろしいじゃございませんか。ここまでは良くて、投資家の期待も膨らみます。
からの、コレ。
コスト面においては、労務費や販売促進に係るプロモーションコスト、各種サービスに係る管理コストを中心とした販売費及び一般管理費の大幅な増加を見込んでおります。具体的には、中長期的なサービス拡張と事業創出のため、サービス開発要員等の人財の採用、教育訓練へ投資や、当社サービスの販売促進活動を積極的に行う見込みであります。また、インターネットサービスの品質向上・維持のため、戦略的にコスト投下する見込みであります。これらのコストは、短期的な収益獲得を目的とした資本投下というよりはむしろ、当社が将来にわたり、競争優位性を確保するために、収益基盤の確立に向けた戦略的先行投資として位置づけております。
以上より、2020年7月期の業績につきましては、売上高2,781,278千円(前年比10.3%増)、営業利益287,007千円(同36.6%減)、経常利益287,007千円(同36.2%減)、当期純利益197,828千円(同39.6%減)を見込んでおります。
「稼いだ金は成長に向けた投資にぶっこむから次は増収減益デース」ということで、「減益」と、「成長に向けた投資」の詳細が不透明な点が投資家に嫌われて株価の続落の引き金になりました。
9月下旬に決算説明会があるので、そこでどう説明されるか次第なんですかね。
「長期スパンで評価してください」と割りとハッキリとサインを出していて、経営者が投資家向けにイケイケなリップサービスをしない、短期の売買に向かない会社に見えますね。
IRスケジュール
最初「なんで9月に決算発表?」と不思議に思ったんですが、
hatenacorp.jp
株式会社はてなの決算年度は8月に始まり、7月に終わります。
定時株主総会は10月下旬です。
2019年7月期
2018年11月30日 第1四半期決算発表
2019年2月28日 第2四半期決算発表
2019年3月18日 第2四半期決算説明会
2019年5月31日 第3四半期決算発表
2019年9月12日 通期決算発表
2019年9月下旬 通期決算説明会
2019年10月下旬 定時株主総会
昨年の召集は10/5?10/10?だったようですが、今から株式取得して株主総会に呼んでもらえるのかしら。
これは昨日も載せた、上場以来の株価の動きですが、
上がった時・下がった時にどんなイベントがあったか、別途調べてみたいと思います。
今回いくつかのURLを見て回って、「決算跨ぎは博打」と盛んに言われていて、はてなはその傾向が強いのかもしれん。
はてな株の特徴
本記事時点の、こちらから図表をお借りします。
stocks.finance.yahoo.co.jp
最新情報は必ずリンク先を参照してください。
単元株数は100株なので、購入には最低でも株価×100円が必要。今だと30万円。
フハハ、値上がり・値下がり合わせて3,718社中、堂々2位の値下がり率。
投資家の評判
こちらを参照しましたが、当たり前ですけど荒れてます。
finance.yahoo.co.jp
直接利害が絡む人が多く書き込んでいる分、ある意味で増田より胡散臭いw
新規参入の自分としては、結局「いつ」「いくつ」買うかですが、その前に部屋を片づけてマイナンバー通知カードを見つけて証券会社選んで口座作って入金しておかなくては…
片付けめんどくせえ…もぅマヂ無理。。。モンハンしょ。。。