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#グッバイ、ノーベル! 2巻 評論(ネタバレ注意)

「ばーちゃん死んだのやっぱ悲しいし…今までで一番寂しい…
 でも…こんな時でも『恋君』は、最高って思えるんだもん…
 『悲しい』と『寂しい』と『楽しい』が一緒になるとか…
 人生ってまじエモい…」

ノーベル文学賞の最有力候補とされ、そこはかとなく村上春樹っぽい大作家・龍平ナヲキ。

大傑作の原稿と引き出しに隠して書き溜めた初恋の人への恥ずかしい駄文ラブレターを残して、自宅で頭を打って死亡。存念が強すぎて幽霊として現世に復帰。

ひょんな縁で知り合った、霊が見えるクールな女子高生"すず"との価値観の異なる二人の二人三脚で、"龍平すず"として小説家を目指す感じ。小説家版の「ヒカルの碁」。

二人の1作目の新人賞選考の行方と、2作目に向けた二人の自分探し。

いまんとこ「村上春樹のエンジンを積んだ女子高生の小説家サクセスストーリー」なコメディですけど、一見やる気のなさそうなすずが創作の魔力に魅入られる心の動きを丁寧に。

一見、ヒロインの印象がそのまま作品の印象を無気力系コメディに見せてますけど、ナヲキの母親のエピソードひとつとっても、作家が描くことの心の情動が自然な説得力と意外なナイーブさで描かれます。

次巻も楽しみ。

 

グッバイ、ノーベル!(2) (ビッグコミックス)

グッバイ、ノーベル!(2) (ビッグコミックス)

 

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