「言霊(リリック)で揺らそうとする天地(あめツチ)
落ちるかもしれない いつか雷(イカヅチ)
大それたこと 踏み出す私達
共に進んでく 同じ獣道」
いい表紙だなー。
覚醒する天才の話を描かせたら天下一品の作者が描く、お嬢様学校の風紀委員・通称「しおりん」が相棒になった同級生のミキティと組んでラッパー、MCとして覚醒・成長していく話。
今巻で完結。
営利企業の活動としてのセールスやアンケート順位などどうでもよく、自分がゴキゲンで読んでいる好きな漫画が打ち切られるのは何回経験しても不愉快なものです。
「自分は面白くなかった」とか「作者の方がツラい」とかも自分には関係ないんです。俺が不愉快だという話をしている。
読む前は「あんな作品やそんな作品の打ち切り話も微に入り細に入りあげつらって1万字ぐらい使って講談社の悪口を書こう」と決めてたんですが、読んでそんなことはどうでもよくなりました。
自分は漫画には良い打ち切りと悪い打ち切りがあると思っています。
良い打ち切りは狂ってしまった予定の中でそれでも最後まで作者がベストを尽くして美しい着地点を模索した打ち切り。非常事態に作者のギアが上がって稀に「実は最初っからここで終わるつもりだったんじゃねえのか!?」と思わせるような奇跡を起こす作品すらあります。
悪い打ち切りの話はもういいや。
この漫画みたいに終われる打ち切り漫画もあるんだよなー、と。伏線も回収して、予選で終わっちゃったけど良いラストバトルに熱いリリック、美しい画だった。プロが強弱つけて見せ場を考えてやってることなんでしょうけど、この人は描いてるときのテンションの高さが画の脂っこさでわかってしまう気がしちゃうw
お疲れ様でした。次回作も楽しみにしつつ、あわよくばいつかどこかで続編を読めるチャンスがあればと思います。
aqm.hatenablog.jp