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#メイドの岸さん 3巻 評論(ネタバレ注意)

早瀬貴一郎(25)は若くして日本有数の企業グループを束ねる財閥の次期当主として辣腕を振るい、政財界でも一目置かれるリーダーだったが、

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「メイドの岸さん」3巻より(柏木香乃/講談社)

生活面では病的にドジで生活能力のないポンコツ人間だった。

そんな彼を支えるのは専属メイドの岸さん。

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「メイドの岸さん」3巻より(柏木香乃/講談社)

岸さんはとても有能だったが「っス」口調でクールで無表情で無口で無愛想だった。

岸さん無しでは生きていけない貴一郎はあの手この手で岸さんの歓心を買おうとするが、岸さんはあくまでビジネスライクでクールなのだった…

という坊ちゃん&メイドさんの日常ラブコメ。

今巻は2人の気持ちがちょっとだけ進展しつつ、それを加速させるライバル(っぽい)ヒロインも登場、これに絡めて3人の子ども時代の過去エピソードも。

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「メイドの岸さん」3巻より(柏木香乃/講談社)

「ミステリアスなヒロイン」というとラブコメだったら「きまぐれ★オレンジロード」の鮎川まどかが代表格のように言われますが、アレ主人公の恭介はアホなんでミステリアスだと思ってるかもしれないけど、読者から見たら結構わかりやすくデレるヒロインだよなと思います。

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「メイドの岸さん」3巻より(柏木香乃/講談社)

今作のヒロインは無愛想で無口で無表情と、鮎川まどかとは全然違う意味でミステリアスで、モノローグの語りもないので読者は行間を読むことになるんですが、読者が読めない行間だと伝わらなくて漫画として面白くない、ということもあって「読める行間」がたくさん仕込まれてます。

この一見無愛想なヒロインの不器用な心理描写の「読める行間」と、たまに意表をついたダイレクトな表現が、とても可愛らしいラブコメだなあ、と。

 

 

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