

現代、ただし頻繁に怪獣に襲来され「怪獣大国」となった日本。「防衛隊」が組織され、襲来の都度、怪獣を討伐することで社会が保たれていた。
かつての防衛隊志望に挫折した怪獣死体処理清掃業者・日比野カフカ(33♂)は、防衛隊志望の後輩に触発され再び入隊試験受験を決意するものの、いろいろあって人間サイズの怪獣に変身する体質となってしまう。
目撃情報から防衛隊に「怪獣8号」として指名手配されたまま、怪獣変身体質を隠したカフカの防衛隊入隊受験が始まった。
という、「SF」でいんだよねこれ。「バトル」もつけていいんかしら。

「怪獣8号」4巻より(松本直也/集英社)
「正体を隠した変身ヒーローもの」としては一番美味しい展開で、作品終盤に持ってくるべきエピソードですけど、4巻で早くも使ってきました。令和の漫画はテンポが早いね。
キャラの動機付けも十分、魅力的なキャラを揃えて熱い展開も申し分なし、バトル描写もカッコいい、と歴代のジャンプの傑作バトル漫画に肩を並べる可能性を十分に感じさせる作品。

「怪獣8号」4巻より(松本直也/集英社)
にも関わらず、「歴代のバトル漫画や『進撃の巨人』と同じ土俵に『降りてきてしまった』」とは、正直思います。
怪獣をテーマに見たことのない漫画を読めるんじゃないかと1巻を読んだ時には思ったものですが。

「怪獣8号」4巻より(松本直也/集英社)
このままジャンプ本誌に持っていってもバトル漫画として一線級に面白い作品なんで、贅沢な読者の我儘なんですけども。
aqm.hatenablog.jp