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#株式会社マジルミエ 2巻 評論(ネタバレ注意)

突如発生し人に害をなし損害を与える怪異を、退治するサービスが「魔法少女」と称され複数の企業が魔法少女サービスを提供する社会。

就職活動中の女子学生・桜木カナは面接に連戦連敗中の最中、大手金融企業の面接中に会議室で発生した怪異に巻き込まれる。

『株式会社マジルミエ』2巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

通報で現場に駆けつけた魔法少女・越谷仁美の怪異退治「業務」を手伝った縁で、カナは魔法少女ベンチャー企業「株式会社マジルミエ」にスカウトされ魔法少女として就職することになった…

という、ジャンプ+の魔法少女お仕事漫画。

『株式会社マジルミエ』2巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

魔法少女を企業サービスとして現代社会ナイズ、ファンタジー世界観を部分的にリアリティラインを押し上げてシミュレーションしてお仕事漫画のテイに。

「今日も一日がんばるぞい!」がバケモノ退治する漫画、でざっくり説明できちゃいそうな世界観。

大手を始め業界体質が汎用既成プロダクト(魔法)を用いた短時間・効率主義であるに対し、現場主義に基づく丁寧なリサーチとオーダーメイド新魔法の個別開発で対応するマジルミエ。

『株式会社マジルミエ』2巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

怪異に巣食われた商店街を、商店街ごと大規模魔法で吹っ飛ばすか、怪異だけを攻撃する新魔法をゼロから開発するか。

SI業界で、デファクトスタンダードなプロダクトでゴリ押しする大手と、小規模ながら高い技術力でオーダーメイドのスクラッチ開発する優良ベンチャー、みたいな対比。

他、新エピソード、資生堂がモデルの化粧品メーカーの「魔法少女部門」との協働派遣お仕事など。

1巻で世界観と主人公ヒロインのパーソナリティ、そして仕事場になる株式会社マジルミエのキャラたちが提示されたのに対し、2巻では魔法少女サービス他社を登場させてキャラを増やしつつ、他社との比較でマジルミエの業界内でのポジションと、特に社長のポリシーの特異性を浮き彫りに。

『株式会社マジルミエ』2巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

今のところ主人公ヒロインはまだ狂言回し兼ツッコミ役に留まっていますが、世界観やマジルミエの個性がより具体的に描写されて、この世界をより深く知れる楽しみが味わえる2巻。

将来、あらかた世界観紹介を耕した後の主人公ヒロインが本領発揮の活躍で作品を引っ張る展開が今から楽しみですね。

『株式会社マジルミエ』2巻より(岩田雪花/青木裕/集英社)

全体の展開以外にも合間のコメディも良いですし、新キャラ・ミヤコ堂の魔法少女・葵さんがおっとり美人で大変好みなので良いです。

ということで葵さんの見せ場を待ちつつ次巻に続く。

 

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